事件の基本情報
| 裁判所 | 東京地方裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成21(ワ)1193 |
| 判決日 | 2010-11-18 |
| 分類 | 民事 / 著作 |
| 判決種別 | 判決 |
| 判決文が挙げた条文 | 会社法22条2項、民法703条、民法709条、著作権法2条1項1号、著作権法112条1項 |
| 当事者 | 被告 アップリカ・チルドレンズプロダクツ株式会社 |
この事件の代理人
争点(判決文より)
本件の争点 (1) 被告が被告製品を製造,販売する行為が,原告製品に係るデザインの著 作権や著作権の独占的利用権の侵害に当たるか(争点1) (2) 被告が被告製品を製造,販売する行為が不競法2条1項1号の不正競争 行為に該当するか(争点2) ア 原告製品の形態が不競法2条1項1号の周知な「商品等表示」に該当す るか(争点2−1) イ 原告製品の形態と被告製品の形態が類似するか(争点2−2) ウ 混同のおそれの有無(争点2−3) (3) 被告が被告製品を製造,販売する行為が原告らの営業上の利益を侵害す る一般不法行為に該当するか(争点3) (4) 被告は,旧アップリカ社が平成20年3月31日以前に被告製品を製造, 販売したことについて責任を負うか(争点4) (5) 原告らの損害ないし損失(争点5) 3 当事者の主張 (1) 被告が被告製品を製造,販売する行為が,原告製品に係るデザインの著 作権や著作権の独占的利用権の侵害に当たるか(争点1) (原告らの主張) ア 原告製品に係るデザインの著作権について - 4 - (ア) Aにより創作された原告製品のデザイン(以下「本件デザイン」と いう。)は,著作物である。 (イ) 本件デザインは,もともとAが自分の子供のために創作したもので あり,創作の時点において,応用美術ではなく,創作性を備えているか ら,通常の著作物として保護される。原告製品がその後量産されるに至 ったとしても,その著作物性は影響を受けない。 イ 仮に,本件デザインが応用美術の範疇に属するとしても,以下のとおり, 著作権法による保護は否定されない。 (ア) 著作権法上は,純粋美術であるか応用美術であるかを問わず,その 著作物が「思想又は感情を創作的に表現したものであつて,・・・美術 ・・・の範囲に属するもの」(著作権法2条1項1号)であれば,著作 物として保護されるべきである。 (イ) 応用美術に関する著作権の保護を否定し又は限定的に解釈すること は以下のとおり不合理であり,かかる解釈を維持することはできない。 a 一般的な著作物については,創作性の解釈について緩やかな基準が 採られているのに対して,応用美術の場合に純粋美術としての性質を も有するといった極めて高度な創作性を要求することは,不合理なダ ブルスタンダードの解釈であり,著作権法上このような差異を設ける 根拠も存在しない。 また,応用美術,すなわち,実用に供され,あるいは,産業上利用 される美的な創作物という概念は極めてあいまいであり,解釈基準と して妥当ではない。 b 産業の発達は,現代の日本の著作権法の目的として重要な課題とな っており,応用美術に対する著作権の保護の欠落や不充分さは,我が 国の産業に悪影響を及ぼすことになる。 (ウ) 本件デザインは,その芸術的フォルム,審美的創作性か
主文(判決文より)
1 被告は,別紙被告製品目録1記載の製品を製造し,販売し又は販売のために 展示してはならない。 2 被告は,別紙被告製品目録1記載の製品を廃棄せよ。 - 1 - 3 被告は,原告ストッケ・エイエスに対し,244万5333円及びこれに対 する平成21年2月21日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払 え。 4 原告ストッケ・エイエスのその余の請求を棄却する。 5 原告ピーター・オプスヴィック・エイエスの請求をいずれも棄却する。 6 訴訟費用は,原告ピーター・オプスヴィック・エイエスに生じた費用と被告 に生じた費用の4分の1を原告ピーター・オプスヴィック・エイエスの負担と し,原告ストッケ・エイエスに生じた費用の4分の3と被告に生じた費用の4 分の1を原告ストッケ・エイエスの負担とし,原告ストッケ・エイエスに生じ たその余の費用と被告に生じたその余の費用を被告の負担とする。 7 この判決は,第3項に限り,仮に執行することができる。 8 本件につき原告らに対する控訴に伴う付加期間を30日と定める。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。