営業妨害予防等請求事件

事件の基本情報

裁判所東京地方裁判所
事件番号平成26(ワ)19616
判決日2015-08-27
分類知的財産 / 不正競争
判決種別判決
判決文が挙げた条文不正競争防止法3条1項、不正競争防止法4条、民法415条、独占禁止法24条
当事者原告 株式会社三実通商/被告 三栄産業株式会社

この事件の代理人

争点(判決文より)

争点
(1) 不正競争の成否
ア 本件各情報の営業秘密該当性(争点1)
イ 被告が図利加害目的で営業秘密を使用し又は開示したか否か(争点2)
(2) 独占禁止法違反の成否(被告が「不公正な取引方法」を用いたか否か)
ア 競争者に対する取引妨害(一般指定14項)に該当する行為の有無(争
点3)
イ 不当な利益による顧客誘引(一般指定9項)に該当する行為の有無(争
点4)
(3) 債務不履行又は一般不法行為の成否(争点5)
(4) 損害の有無及び額(争点6)
4 争点に関する当事者の主張
(1) 争点1(本件各情報の営業秘密該当性)について
[原告の主張]
ア 本件鍵情報について
(ア) 有用性について,ディンプルキーの開錠用の鍵に打刻されたピン穴
の位置,深さ及び大きさは,ディンプルキーを開錠する中核となる有用
な情報である。
(イ) 非公知性について,本件鍵情報は,原告が原告鞄を販売する前は原
告及び被告しか知らず,販売した後であっても顧客の社内においてのみ
使用され,外部に公表される性質のものではない。また,原告鞄の販売
と共にZ錠用鍵がSOKにわたった後も,本件鍵情報はSOKとの関係
で非公知である。なぜなら,本件鍵情報は,ディンプルキーに関する専
門的知識がなければそれ単独では意味のない情報であって,SOKは本
件鍵情報を形式的には認識できても,鍵の開錠においていかなる意味を
有するのかを理解することはできないからである。
(ウ) 秘密管理性について,SOK向けのZ錠用鍵は,原告鞄の製造委託
先にしか支給されず,また,本件鍵情報は原告の社内において厳重に保
管されているのであって,アクセスできる者は原告代表取締役及び一部
の担当者のみに限られている。さらに,Z錠自体が番号管理され,他社
に誤ってSOK向けの原告鞄のZ錠が引き渡されることがないように厳
重な管理がされており,本件鍵情報につき,原告に秘密保持の意思も認
められる。
イ 本件名簿情報1及び2について
(ア) 有用性について,本件名簿情報1及び2は,いずれも原告の事業拡
大の源泉であり,会社名と住所地自体ではなく,本件名簿情報1に記載
された会社が原告鞄を購入し,今後も同様の需要があること,当該事業
者の中での調達決定権者,原告鞄の使用目的や主に使用している商品の
大きさや数,買い替えが想定される時期など全体としての情報が,原告
が効率的な営業活動及び顧客開拓を行うために必要かつ有用なものであ
る。
(イ) 非公知性について,本件名簿情報1及び2は,いずれも原告しか知
り得ない情報である。原告の顧客の中には,製造元からの直送納品を望
む顧客も多く,製造委託先から顧客への直送を可能にするため,本件名
簿情報1及び2を被告に開示しているが,あくまで被告にとどめておく
べき性質の情報であり,広く公に

主文(判決文より)

1 別紙営業秘密目録2記載(2)の営業秘密の使用及び
開示の各差止請求に係る訴えを却下する。
2 原告のその余の請求をいずれも棄却する。
3 訴訟費用は原告の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。