事件の基本情報
| 裁判所 | 知的財産高等裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 令和4(ネ)10036 |
| 判決日 | 2022-07-13 |
| 分類 | 知的財産 / 特許 |
| 判決種別 | 判決 |
| 判決文が挙げた条文 | 特許法100条1項 |
この事件の代理人
争点(判決文より)
争点」及び「争点に関する当事者の主張」は、次のとおり補 正し、後記3に当審における当事者の補充主張を付加するほかは、原判決の「事 実及び理由」第2の2及び3並びに第3に記載されたとおりであるから、これ を引用する。 ⑴ 5頁15行目の「一部無効審決」を「審決取消訴訟判決」と、6頁14行 目の「弁論の全趣旨」を「乙38」とそれぞれ改める。 ⑵ 6頁16行目末尾に行を改め次のように加える。 「オ 知的財産高等裁判所は、令和4年3月7日、前記審決取消訴訟につ いて、控訴人の請求を棄却する判決をした(乙38)。」 6頁18行目の「本件出願の願書に添付した」を「本件訂正前の」と改め る。 3 当審における当事者の補充主張 ⑴ 争点1-2(本件発明1及び2について実施可能要件違反の成否)、争点 1-3(本件発明1及び2についてサポート要件違反の成否)及び争点1- 4(本件訂正が訂正要件を満たすか)について ア 控訴人の主張 痛みをまず発生原因から侵害受容性疼痛、神経障害性疼痛及び心因性疼 痛の3つに区分することは誤りである。 本件出願日当時、①痛覚過敏や接触異痛は、全て末梢や中枢の神経細胞 の感作という神経の機能異常によって生ずるものであること、したがって、 中枢神経に作用する薬剤を用いれば、末梢や中枢の神経細胞の感作が生じ た原因にかかわらず、その神経細胞の感作を抑制することによって痛みの 治療ができるとの技術常識と、②ホルマリン試験、カラゲニン試験、術後 疼痛試験は神経細胞の感作を反映する試験であり、神経障害性疼痛や線維 筋痛症等の慢性疼痛に共通する痛覚過敏や接触異痛に対する薬剤の有効 性を確認する試験であるとの技術常識があった。 したがって、これら技術常識を踏まえて本件明細書の記載に接した当業 者は、本件化合物が慢性疼痛全般に有用であることを十分に理解できる。 前記①の技術常識について 従来から、痛覚過敏や接触異痛が神経細胞の感作によると文献で指摘 されていたほか(甲40、77等)、線維筋痛症における痛覚過敏や接触 異痛について中枢性感作によるものであることが明らかにされ(甲26、 162、163、166等)、マスタードオイル試験やカプサイシン試験 によって痛覚過敏や接触異痛の原因が中枢性感作によると結論付ける文 献や(甲39、41、59等)、術後疼痛における痛覚過敏や接触異痛が 中枢性感作又は神経細胞の感作によるとする文献もあった(甲15の1、 52、58、133等)。 そして、中枢神経に作用し、原因にかかわらず痛覚過敏や接触異痛を 鎮痛することのできる薬剤としては、ケタミン(甲46等)やアミトリ プチリン(甲146、164等)が存在し、さらに、抗てんかん薬であ るギャバペンチン(甲136等)も知られていた。 前記②の技術常識について ホルマリン試験の後期相は中
主文(判決文より)
1 本件各控訴をいずれも棄却する。 2 控訴費用は控訴人の負担とする。 3 この判決に対する上告及び上告受理のための付加期間を30日と定 める。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。