特許権侵害に基づく損害賠償請求控訴事件

事件の基本情報

裁判所知的財産高等裁判所
事件番号平成28(ネ)10112
判決日2017-06-28
分類知的財産 / 特許
判決種別判決
当事者控訴人 株式会社ヤクルト本社/被控訴人 日本化薬株式会社

この事件の代理人

争点(判決文より)

争点及び争点に関する当事者の主張
後記(1)のとおり原判決を補正し,後記(2)のとおり「当審における当事者の
主張」を付加するほかは,原判決「事実及び理由」の第2の3及び4(7頁1
7行目から37頁1行目まで)に記載のとおりであるから,これを引用する。
(1) 原判決の補正
ア 原判決10頁10行目,15行目及び17行目の各「遅延し」を「遅延
させ」とそれぞれ改める。
イ 原判決17頁6行目及び7行目の各「シュウ酸」の次に「又はそのアル
カリ金属塩」をそれぞれ加える。
ウ 原判決19頁15行目の「前提する」を「前提とする」と改める。
エ 原判決24頁9行目の「本件特許権者」を「本件特許」と,同頁9行目
から10行目にかけての「宣誓書(乙15の2)には」を「宣誓書(乙1
5の2)によれば」とそれぞれ改める。
オ 原判決30頁10行目の「前記(1)」の次に「アの」を加える。
カ 原判決32頁7行目の「ア及びイ」を「アないしエ」と改める。
キ 原判決33頁6行目冒頭から8行目末尾まで及び同頁15行目冒頭から
34頁1行目末尾までを削除する。
(2) 当審における当事者の主張(争点1-1について)
【控訴人らの主張】
以下に述べるとおり,本件発明1の「緩衝剤」(構成要件1B,1F及び
1G)には,オキサリプラチン水溶液に外部から添加されるシュウ酸(以下
「添加シュウ酸」という。)のみならず,解離シュウ酸も含まれると解すべ
きである。
ア 本件明細書中の定義に従った解釈
特許請求の範囲の用語は,明細書中に定義されている場合には,これに
従って解釈されなければならない。
本件明細書には,「緩衝剤」という用語は,「オキサリプラチン溶液を
安定化し,それにより望ましくない不純物,例えばジアクオDACHプラ
チンおよびジアクオDACHプラチン二量体の生成を防止するかまたは遅
延させ得るあらゆる酸性または塩基性剤を意味する」(【0022】)と
され,「緩衝剤は,有効安定化量で本発明の組成物中に存在する。緩衝剤
は,約5×10-5M ~約1×10-2Mの範囲のモル濃度で,好ましくは
約5×10-5M~5×10-3Mの範囲のモル濃度で,さらに好ましくは
約5×10-5M~約2×10-3Mの範囲のモル濃度で,最も好ましくは
約1×10-4M~約2×10-3Mの範囲のモル濃度で,特に約1×10-
4M~約5×10-4Mの範囲のモル濃度で,特に約2×10-4M~約4×
10-4Mの範囲のモル濃度で存在するのが便利である」(【002
3】)として具体的に定義されており,これに従えば,「緩衝剤」は,本
件発明1の対象である「オキサリプラチン溶液組成物」において,上記の
モル濃度で存在するものであり,あらゆる酸性又は塩基性剤を意味するも
のである。
したがって,添加シュウ酸と解離シュウ酸が,「

主文(判決文より)

1 本件控訴をいずれも棄却する。
2 控訴費用はこれを11分し,その10を控訴人ヤクルトの負担と
し,その余を控訴人デビオファームの負担とする。
3 控訴人デビオファームに対し,この判決に対する上告及び上告受理
申立てのための付加期間を30日と定める。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。