審決取消請求事件

事件の基本情報

裁判所知的財産高等裁判所
事件番号平成29(行ケ)10043
判決日2017-09-26
分類知的財産 / 特許
判決種別判決
判決文が挙げた条文特許法17条
当事者原告 株式会社ドクター中松創研

この事件の代理人

争点(判決文より)

争点は,①引用発明の認定の誤り(相違点の看過)の有無,②進歩性判断(相違点
の容易想到性の判断)の誤りの有無である。
1 特許庁における手続の経緯
- 1 -
原告は,名称を「3Dテレビ」とする発明につき,平成25年1月15日(以下,
「本願出願日」という。)を出願日とする特許出願をし(特願2013-4998号,
請求項の数1。甲1。以下,「本願」という。),平成26年12月25日付けで特許
請求の範囲及び明細書を補正する手続補正をしたが(甲6。以下,「本件拒絶査定前
補正」という。),平成27年12月17日付けで拒絶査定を受けた(甲8)。
原告は,平成28年3月24日,拒絶査定不服審判請求をし(不服2016-4
450号。甲11),同日付けで特許請求の範囲を補正する手続補正をしたが(甲1
2。以下,「本件補正」という。),特許庁は,平成28年12月19日,本件補正を
却下した上,「本件審判の請求は,成り立たない。」との審決をし,その謄本は,平
成29年1月16日,原告に送達された。
2 本願発明の要旨
本件拒絶査定前補正後の特許請求の範囲の請求項1記載の発明(以下,「本願発明」
という。)は,次のとおりである(甲1)。
【請求項1】
湾曲した表示部と共に,湾曲した位置に方向の異なるスピーカを設け,視聴音に
立体感を与えることを特徴とする3Dテレビ。
3 審決の理由の要点
(1) 本件補正の却下の決定
ア 結論
本件補正を却下する。
イ 理由
(ア) 本件補正は,特許請求の範囲の請求項1について,「湾曲した表示部と
共に,湾曲した位置に方向の異なるスピーカを設け,視聴音に立体感を与えること
を特徴する3Dテレビ」とあるのを,「平坦な画面を持つテレビにおいて,その両端
に所定の角度で配置された鏡を具備し,視聴者に画像と音の立体感を与えることを
特徴とする3Dテレビ。」(下線は補正箇所)と補正するものである。
- 2 -
(イ) 本件補正は,発明の特別な技術的特徴を変更する補正であり,特許法
17条の2第4項に規定する要件を満たしていない。また,本件補正は,同条5項
2号に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的とする補正に該当せず,同項1号(請求
項の削除),3号(誤記の訂正),4号(明りょうでない記載の釈明)のいずれにも
該当しないから,同項に規定する要件を満たしていない。
(2) 引用発明の認定
特開2011-27921号公報(甲3。以下,「刊行物1」という。)には,次
の発明(以下,「引用発明」という。)が記載されている。
「 湾曲させたフラットディスプレイパネルと共に,スピーカを設け,映画館のス
クリーンのような凹面を作成することにより視聴者に立体的〔判決注・「立体感」の
誤記と認める。〕や臨場感を向上させた映像を映し出すフラットディスプレイテレ
ビ。」
(3

主文(判決文より)

1 原告の請求を棄却する。
2 訴訟費用は原告の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。