著作権確認等請求控訴事件

事件の基本情報

裁判所知的財産高等裁判所
事件番号平成29(ネ)10065
判決日2017-10-26
分類知的財産 / 著作
判決種別判決

この事件の代理人

争点(判決文より)

争点及び争点に対する当事者の主張
争点及び争点に対する当事者の主張については,次のとおり当審における当事
者の主張を加えるほかは,原判決5頁15行目~10頁24行目記載のとおりで
あるから,これを引用する。
控訴人の主張
ア 本件CDは,控訴人が経営していた飲食店「姉妹」の宣伝のために,「姉
妹」の客などに無償で配られる目的で作られたものであって,一般販売を目的とし
たものではなく,一般発売されたものではない。現に,本件CDは,「姉妹」の客
などに無償で配られた後の大量の残りが,営業を休止した「姉妹」の店内に,現在
も置かれたままになっている。
本件訴訟に先立つ控訴人と被控訴人との間の調停事件(東京簡易裁判所平成2
7年(メ)第1068号事件,以下「別件調停事件」という。)において,被控訴
人は,平成27年7月14日に東京簡易裁判所に受け付けられた書面において,
「本件CDは,1000枚という単位で,しかも,控訴人が歌手として世の中にデ
ビューするのではなく,控訴人が経営する『カラオケクラブ 姉妹』の店の宣伝の
ために制作されたもので,しかも無償で配布しているということであれば,歌唱印
税を受けられる性質のものであるかどうか,ご理解いただけると思う」旨述べてい
る(甲25)。
本件CDをラッツパックレコードで販売したとされるインターネットサイトの
画面には購入のチェック欄が見当たらず(乙15),どうやって購入をするのか不
明であるし,被控訴人は,本件CDの販売実績を示す資料を示すことができていな
い。
本件CDに関して,控訴人が販売による金銭を受け取ったことはなく,本件CD
の販売実績はゼロとみなければならない。
被控訴人は,原判決が販売開始日と認定する平成24年6月20日当時も,その
翌月も,翌々月も,本件各作品について,Aとの間で,著作権に関する何の契約も
結んでおらず,JASRACへの作品届も提出していなかった(甲12,13)。
被控訴人やAには,各々,JASRACと著作権信託契約を結んでいる書面があり
(乙1,17,20),一般販売を行うCDが制作されたのであれば,販売開始時
に何の契約も締結されていないことはあり得ず,JASRACへの作品届が提出
されないこともあり得ないことである。
「カラオケクラブ 姉妹」にはパソコンがなく,控訴人の自宅にもパソコンはな
く,控訴人は,パソコンの操作ができないから,ブログへのアップ(乙12の1~
3)は不可能である。
イ JASRACは,著作権信託契約を結ぶ要件を,「全国に流通するCD
等の録音物に作品が利用されていること」と定めている(甲26)から,本件各作
品には,著作権信託契約を結ぶための要件が欠けている。
したがって,本件各作品について,被控訴人の行ったJASRACへの作品届等
の手続とそれによる権利関係

主文(判決文より)

1 本件控訴を棄却する。
2 控訴人が当審で追加した請求を棄却する。
3 控訴費用は控訴人の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。