損害賠償請求控訴事件

事件の基本情報

裁判所知的財産高等裁判所
事件番号平成29(ネ)10038
判決日2017-11-28
分類知的財産 / 特許
判決種別判決
判決文が挙げた条文民法709条、特許法102条3項

この事件の代理人

争点(判決文より)

本件の争点は,原判決「事実及び理由」欄の第2の2に記載のとおりである。
4 争点に関する当事者の主張
本件の争点に関する当事者の主張は,下記(1)及び(2)のとおり当審における控訴
人の補充主張とそれに対する被控訴人の主張を加えるほかは,原判決「事実及び理
由」欄の第2の3に記載のとおりである。
(1) 当審における控訴人の補充主張
ア 争点(1)イ(「ポインタ」〔構成要件B,E,F〕の充足性)について
(ア) 本件明細書の記載及び当業者の技術常識(甲19,39~42,46,
乙6)によると,本件発明1において,「カーソル」とは,「出力手段である画面上
に表示され,画面上の特定の位置を指し示す記号等であって,状況によって形状が
変化したり,消えることがあるもの」であり,「ポインタ」とは,「このカーソルに
対応するものであって,単一もしくは複数種類のポインティングデバイスに対応し
たコンピュータプログラムを作成するため,仮想的に存在するポインティングデバ
イスであり,その位置を記憶手段に記憶するもの」である。
(イ) 被控訴人製品は,画面上の特定の位置を指し示す記号等である「カー
ソル画像」を3種類表示している(甲38の1・2)。
そして,被控訴人製品を含むコンピュータが出力手段である表示画面に「カーソ
ル画像」を表示するためには,基準となる「ポインタの座標位置」が記憶手段に記
憶されて,情報処理の対象となる必要があるから,被控訴人製品は,「ポインタの座
標位置」を有している。これは,「開発者向けオプション」を選択し,「ポインタの
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位置を表示」を有効にした際に表示される,画面左上の「ポインタの座標位置」の
数値が変化すること(甲7の1・2,甲26の1・2)からも,裏付けられる。
また,被控訴人製品の本件ホームアプリにおいて表示された「カーソル画像」は,
マウス,タッチパネルのいずれからも操作することができるから,本件ホームアプ
リは,複数のポインティングデバイスからの入力に対応しており,そのためには,
ハードの違いを吸収するために「ハードウエアの仮想化」による抽象化が必要であ
る。したがって,被控訴人製品の基本ソフトは,ハードウエア抽象化レイヤのコン
ピュータプログラムにおいて,仮想的に存在するポインティングデバイスを有して
いる。
以上によると,被控訴人製品は,本件発明1の「ポインタ」の構成を有する。
(ウ) 被控訴人は,本件発明1は,「ポインタの座標位置によって実行される
命令結果を利用者が理解できるように前記出力手段に表示する」ものであるととも
に,「入力手段を介してポインタの位置を移動させる」ものであり,「操作メニュー
情報がポインタにより指定される」ものであると主張するが,「ポインタの座標位置
によって実行される命令結果を利用者が理解でき

主文(判決文より)

1 本件控訴を棄却する。
2 控訴費用は控訴人の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。