審決取消請求事件

事件の基本情報

裁判所知的財産高等裁判所
事件番号平成29(行ケ)10046
判決日2017-12-13
分類知的財産 / 特許
判決種別判決
判決文が挙げた条文特許法29条2項
当事者原告 アングロプラチナムマーケティングリミテッド

この事件の代理人

争点(判決文より)

争点は,進歩性判断の当否である。
1 特許庁における手続の経緯等
原告は,発明の名称を「有機物質に由来する揮発性有機化合物の吸着」とす
る発明について,平成18年10月26日を国際出願日とする特許出願(特願
2008-538426号。請求項の数26。以下「本願」という。)をした
が(パリ条約による優先権主張平成17年11月1日,英国),平成26年8
月21日付けで拒絶査定を受けた。
このため,原告は,同年12月24日付けで拒絶査定不服審判(不服201
4-26368号)を請求するとともに,平成28年7月15日付け手続補正
書をもって特許請求の範囲の変更等を内容とする手続補正(補正後の請求項の
数20。以下「本件補正」という。)を行った。
しかし,特許庁は,同年10月11日,「本件審判の請求は,成り立たない。」
との審決をし(出訴期間として90日を附加),その謄本は,同月21日,原
告に送達された。
そこで,原告は,平成29年2月16日,審決の取消しを求めて本件訴えを
提起した。
2 特許請求の範囲の記載
本件補正後の請求項1の記載は,次のとおりである(以下,同請求項1に係
る発明を「本願発明」といい,本件補正後の明細書及び図面を「本願明細書」
という。なお,文中の「/」は,改行箇所を指す。以下同じ。)。
「パラジウムドーピングされた水素-ZSM-5の使用であって,/有機物質
に由来する揮発性有機化合物(VOC)を吸着するものであり,/前記水素-
ZSM-5のSi:Al比が22:1~28:1であり,/前記VOCが,-
10℃~30℃の温度で吸着されてなる,使用。」
3 審決の理由の要旨
(1) 審決の理由は,別紙審決書(写し)記載のとおりである。要するに,本願
発明は,特開平9-249824号公報(甲15。以下「引用例」という。)
に記載された発明(以下「引用発明」という。)及び周知技術に基づいて,
当業者が容易に発明をすることができたものであるから,特許法29条2項
の規定により特許を受けることができない,とするものである。
(2) 審決が認定した引用発明,本願発明と引用発明との一致点及び相違点は,
以下のとおりである。
ア 引用発明
「パラジウムでイオン交換されたH型ZSM5の使用方法であって,/エ
チレンを吸着するものであり,/前記H型ZSM5のシリカ/アルミナ比
が90である使用方法。」
イ 本願発明と引用発明との一致点
「パラジウムドーピングされた水素-ZSM-5の使用であって,/揮発
性有機化合物(VOC)を吸着するものである使用。」の点
ウ 本願発明と引用発明との相違点
(ア) 相違点1
本願発明の揮発性有機化合物(VOC)が「有機物質に由来する」も
のであるのに対し,引用発明のエチレンは由来が不明である点。
(イ) 相違点2
本願発明の水素-Z

主文(判決文より)

1 原告の請求を棄却する。
2 訴訟費用は原告の負担とする。
3 この判決に対する上告及び上告受理申立てのための付加期間を30日と定め
る。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。