特許取消決定取消請求事件

事件の基本情報

裁判所知的財産高等裁判所
事件番号平成29(行ケ)10072
判決日2017-12-21
分類知的財産 / 特許
判決種別判決
判決文が挙げた条文特許法29条1項3号、特許法29条2項

この事件の代理人

争点(判決文より)

争点は,新規性
及び進歩性の有無についての判断の当否である。
1 特許庁における手続の経緯
原告は,名称を「ポリアルキルシルセスキオキサン粒子」とする発明についての
特許(特許第5739965号。以下,「本件特許」という。)の特許権者である(甲
6)。
本件特許の請求項1~4に係る特許についての出願は,平成20年5月20日を
国際出願日とする出願である特願2010-510202号(パリ条約による優先
権主張 平成19年5月28日(以下,「本件優先日」という。),同年11月12日
共に韓国)の一部を平成25年10月3日に新たな特許出願としたものであって,
平成27年5月1日に特許の設定登録がされた(甲6)。
特許異議申立人は,平成27年12月17日付けで本件特許の請求項1~4に係
る特許に対し特許異議の申立てをした(異議2015-700324号。甲7)。特
許庁は,平成28年11月16日,「特許第5739965号の請求項1ないし4に
係る特許を取り消す。」との決定をし,同決定謄本は,同年11月25日に原告に送
達された。
2 本件発明の要旨
本件特許の請求項1~4に係る発明(以下,それぞれ「本件発明1」「本件発明2」
などといい,まとめて「本件発明」という。)は,次のとおりである。
【請求項1】
シラノール基を1.3%以下の量で有する球状粒子であり,水及び10%(v/
v)メタノール水溶液に対して300rpmで1分間攪拌後において,粒子が分散
しない程度の撥水性を備えることを特徴とするポリアルキルシルセスキオキサン粒
子。
- 2 -
【請求項2】
前記シラノール基が,前記球状粒子の表面にあることを特徴とする,請求項1に
記載のポリアルキルシルセスキオキサン粒子。
【請求項3】
前記ポリアルキルシルセスキオキサン粒子の平均粒径が10~30μmであるこ
とを特徴とする,
請求項1または2に記載のポリアルキルシルセスキオキサン粒子。
【請求項4】
400℃での熱重量変化率が2.7%以下であることを特徴とする,請求項1~
3の何れか1項に記載のポリアルキルシルセスキオキサン粒子。
3 決定の理由の要旨
(1) 取消理由
ア 取消理由1
本件発明1,2及び4は,本件優先日前の平成元年7月24日に頒布された特開
平1-185367号公報(甲1。以下,「甲1文献」という。)に記載された発
明(以下,「引用発明」という。)であるから,特許法29条1項3号に該当し,
その特許は取り消すべきものである。
イ 取消理由2
本件発明3は,引用発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたもの
であるから,特許法29条2項の規定により,その特許は取り消すべきものである
(2) 取消理由1について
ア 引用発明の認定
「温度計,還流器および攪拌機のついた四つ口フラスコに,ヘキサメチ

主文(判決文より)

1 特許庁が異議2015-700324号事件について平成28年11
月16日にした決定を取り消す。
2 訴訟費用は被告の負担とする

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。