事件の基本情報
| 裁判所 | 福岡高等裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 令和3(ネ)348 |
| 判決日 | 2026-01-20 |
| 分類 | 高裁 |
| 判決種別 | 判決 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
争点(1)(本件各号機に係る基準地震動の策定等の不合理性の有無)につい て (1) 判断の概要等 当裁判所も、本件各号機について、地震による損傷の防止という点で、 基準地震動の策定等に不合理な点があるために安全性に欠けるところがあ るとは認められず、控訴人らの生命及び身体等に関する人格権が侵害され る具体的危険性があるとは認められない、と判断する。その理由について は、後記(2)のとおり当審における控訴人らの主張に対する判断を付加する ほかは、原判決第3「当裁判所の判断」の2の記載を引用する。うち、ば らつきの考慮については、次のとおりである(原判決第3・2(3)イを次の とおり改める。)。 「イ ばらつきの考慮 (ア) 「入倉・三宅式」により算出された地震モーメントへの数値の上 乗せの要否 a 控訴人らの主張(前提となる事実の再録を含む。) 基準地震動は、地震モーメント等に基づき算定される。被控訴 人は、「入倉・三宅式」(実際の地震において得られたデータに 基づく経験式)により地震モーメントを算定した。「入倉・三宅 式」は、地震動審査ガイドに記載される強震動予測レシピに採用 される。 地震動審査ガイドⅠ.3.2.3(2)は、経験式を用いて地震規 模を設定する際に経験式が有するばらつきを考慮するよう定める。 経験式が有するばらつきは、経験式が算出する数値と経験式の基 となったデータとの乖離の度合いを指す。「入倉・三宅式」によ り算出された地震モーメントに、「入倉・三宅式」とその基とな ったデータとの乖離の標準偏差1σ又は2σを加える必要がある。 b 検討 地震動審査ガイドⅠ.3.2.3(2)は、「震源モデルの長さ又 は面積、あるいは1回の活動による変位量と地震規模を関連づける 経験式を用いて地震規模を設定する場合には、経験式の適用範囲が 十分に検討されていることを確認する。その際、経験式は平均値と しての地震規模を与えるものであることから、経験式が有するばら つきも考慮されている必要がある。」と定めている。この文理から すると、経験式が有するばらつきとは、経験式により平均値として 算出される数値と経験式の基となったデータとの乖離の度合いを指 し、経験式を用いて地震規模を設定する場合にその乖離の度合いが 考慮されている必要がある旨を定めたものと解される。 しかし、設置許可基準規則及び設置許可基準規則解釈には、そも そも経験式を用いて地震規模を設定する場合に経験式が有するばら つきを考慮するよう求める規定はなく、地震動審査ガイドも、上記 のとおり、経験式を用いて地震規模を設定する場合に、経験式が有 するばらつきの考慮として、経験式により算出される数値と経験式 の基となったデータとの乖離の度合いが考慮されている必要がある 旨を定めているとは解されるものの、その具体
主文(判決文より)
1 本件各控訴をいずれも棄却する。 2 控訴費用は控訴人らの負担とする。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。