指定取消処分取消請求控訴事件(原審 津地方裁判所平成22年(行ウ)第20号)

事件の基本情報

裁判所名古屋高等裁判所
事件番号平成24(行コ)42
判決日2013-04-26
分類高裁
判決種別判決
判決文が挙げた条文行政手続法14条1項

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点及び当事者の主張
(cid:1) (cid:1) (cid:2)(cid:1)
次のとおり原判決を補正し(後記3),当審における補充主張を加える(後記
4)ほか,原判決「事実及び理由」中の「第2 事案の概要」欄の1ないし3
に記載のとおりであるから,これを引用する。
3 原判決の補正
原判決3頁16行目から17行目の「以下「取消理由3」という。」を「以下
「取消理由3」といい,取消理由1及び取消理由2と併せて「本件取消理由」
という。」と改める。
4 当審における補充主張(争点(4)(理由不備の有無)について)
(1) 控訴人
ア 行政手続法14条1項本文の趣旨は,行政庁の判断の慎重と合理性を担
保してその恣意を抑制するとともに,処分の理由を名宛人に知らせて不服
の申立てに便宜を与えることにあり,同項本文に基づいてどの程度の理由
を提示すべきかは,当該処分の根拠法令の規定内容,当該処分に係る処分
基準の存否及び内容並びに公表の有無,当該処分の性質及び内容,当該処
分の原因となる事実関係の内容等を総合考慮してこれを決定すべきである。
イ 処分の根拠法令の規定内容
本件処分の根拠である旧介護保険法77条1項5号は「居宅介護サービ
ス費の請求に関し不正があったとき」と定めているが,「不正請求」とい
う概念は極めて抽象的であり,要件該当性の判断及び指定取消しという重
大な処分を選択するか否かの判断は処分庁の裁量に委ねられている。処分
理由は,処分通知書の記載自体から明らかでなければならず,処分庁の裁
量権行使の判断が重要な争点となっている場合には,その判断に関する基
準や主要な根拠を処分理由に示す必要がある。
しかし,本件取消理由の内容は極めて抽象的であり,単に処分条項を記
載した場合と実質的に異ならず,その記載自体から本件処分の基礎となっ
た具体的な事実関係を了知することは不可能である。
(cid:1) (cid:1) (cid:3)(cid:1)
ウ 処分基準の存否及び内容並びに公表の有無
被控訴人においては,指定居宅サービス事業者の指定取消処分について
の処分基準(甲45)が存在しているが,本件取消理由は上記基準につい
て全く摘示していない。
エ 処分の性質及び内容,処分の原因となる事実関係の内容
本件処分は,控訴人にとって,事業収入を得られなくなることで死活間
題であるばかりか,介護サービスの利用者や従業員の雇用にも影響を及ぼ
す極めて重大な処分である。また,処分庁が問題として指摘している事実
の対象期間や対象利用者は区々であるから,最終的に認定された処分理由
を構成する具体的事実を識別し,その範囲を特定できない限り,裁量権行
使の適否を判断できず,指定取消しという重大な処分に対する不服申立て
に支障を来すものというべきである。
しかし,本件取消理由の内

主文(判決文より)

1 原判決を取り消す。
2 処分行政庁が,控訴人に対し,平成22年9月21日付けでし
た指定通所リハビリテーション事業所Aの指定を取り消す旨の
処分を取り消す。
3 訴訟費用は,第1,2審とも被控訴人の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。