損害賠償請求控訴事件

事件の基本情報

裁判所知的財産高等裁判所
事件番号平成30(ネ)10014
判決日2018-06-27
分類知的財産 / 不正競争
判決種別判決

この事件の代理人

争点(判決文より)

本件の争点は,下記(1)及び(2)のとおり原判決を補正するほかは,原判決の「事
実及び理由」欄の第2の2に記載のとおりである。
(1) 原判決4頁3行目を削除する。
(2) 原判決4頁4行目に「(3)」とあるのを「(2)」と改める。
4 争点に関する当事者の主張
本件の争点に関する当事者の主張は,下記(1)のとおり原判決を補正し,下記(2)
及び(3)のとおり当審における当事者の補充主張を加えるほかは,原判決「事実及
び理由」欄の第2の3に記載のとおりである。
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(1) 原判決の補正
ア 原判決5頁14行目に「基礎付づける」とあるのを「基礎付ける」と改
める。
イ 原判決6頁5行目及び6行目を削除する。
ウ 原判決7頁26行目~9頁14行目を削除する。
エ 原判決9頁15行目に「(4)」とあるのを「(3)」と,「(3)」とあるのを
「(2)」とそれぞれ改める。
オ 原判決10頁2行目及び3行目を削除する。
(2) 当審における控訴人の補充主張
ア 本件は,それまで著名表示とは言い難かった控訴人を表示する「WDS
C」という表示が,初版発行予定部数を10万部とする全国誌である本件雑誌に,
控訴人の活動内容の紹介とともに掲載されて,予定発行部数が発行されたことによ
り,本件雑誌を購入した歯科治療を受けようとする読者に広く知られるに至ったと
ころ,このような「WDSC」との表示が周知となる過程に便乗して,自己が「W
DSC」の会員の歯科医師であると詐称して出所を誤解させることにより,「他人
の営業と混同させる行為」が行われた事案である。このように,「WDSC」との
表示が周知となる過程と混同行為が行われる過程は重複して存在していて,不即不
離の関係にあるが,このような態様は,店舗営業を中心とする地域立脚型経済か
ら,全国的な情報提供を手段とする全国情報展開型営業というべき業態への変化に
よって出現したものであり,原判決が援用する最高裁判所昭和63年7月19日判
決・民集42巻6号489頁(以下,「最高裁昭和63年判決」という。)が想定し
ていなかったものである。そして,不競法2条1項1号の「広く認識されているも
の」という文言は,本件のように,周知性獲得と混同行為とが同時に完成し,周知
性獲得の過程に便乗して混同行為を行う場合を含むものである。
イ 原判決は,本件における需要者を歯科治療を受けることを考えている者
であると判断したが,本件における需要者は,本件雑誌の購入者である。原判決の
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論理では,ある地域で飲食店を営む者が「○○食堂。美味しいのでおいで下さ
い。」との看板を掲げた場合,飲食店で飲食をしようとする者全員が需要者となる
と言っているに等しいから,周知性を有する表示を有する事業などほとんどこの世
に存在し得ないことになってしまう。

主文(判決文より)

1 本件控訴を棄却する。
2 控訴費用は控訴人の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。