特許権侵害差止等請求控訴事件

事件の基本情報

裁判所知的財産高等裁判所
事件番号平成30(ネ)10007
判決日2018-07-03
分類知的財産 / 特許
判決種別判決
判決文が挙げた条文特許法101条5号
当事者控訴人 カワタ工業株式会社/被控訴人 株式会社フジワラテクノアート

この事件の代理人

争点(判決文より)

争点及び争点に対する当事者の主張
1 原判決の引用
本件における争点及び争点に対する当事者の主張は,原判決39頁20行目の「乙
14」を「乙14明細書」に,同47頁23行目の「被告」を「控訴人」に,同4
8頁2行目から3行目にかけての「無効とされるさるべきである」を「無効にされ
るべきである」に,それぞれ改めるとともに,後記2のとおり当審での当事者の主
張を付加するほかは,原判決「事実及び理由」の第2の2(原判決6頁21行目~
49頁6行目)に記載のとおりであるから,これを引用する。
2 当審における当事者の主張
〔控訴人の主張〕
⑴ 乙14発明の認定及びこれと本件発明との相違点について
ア 「品温センサ」について
乙14明細書の「約30℃」や「空気の流れ」との文言は,同明細書の記載
によれば,蒸気を当てて培地を殺菌する工程の後であり,かつ,もやし胞子を接種
する工程の前の段階における培地の温度や空気の流れを意味する。他方,本件発明
の「品温センサ」(構成要件B)は,原料処理工程において蒸煮後の原料が適温に
まで下がったかを確認するためのものではなく,種麹を接種しドラムの回転を開始
した後の流動培養工程において,構成要件H「前記品温の上昇を感知すると,前記
回転ドラム本体内に送風して断続的に冷却を行い」を実現するための手段として用
いるものである。
また,乙14明細書の記載全体を見ても,センサが塊(培地)の温度を感知して
空気の流れを機械的に停止させる旨の記載はなく,むしろ,蒸気を当てて培地を殺
菌する工程の後,培地の温度が約30℃に下がったことは人が確認し,手動で空気
の流れを停止させていると解するべきである。
乙14明細書の記載全体を見ても,品温センサを回転ドラム内に設置する点
の説明はなく,まして,流動培養工程中に品温の上昇を感知すると回転ドラム内に
送風し,断続的に冷却を行う手段として品温センサを用いることは,開示されてい
ない。むしろ,同明細書の記載は,乙14発明には品温センサや温度計測装置がな
いことを示唆しているというべきである。
以上より,乙14発明は品温センサを備えていない。乙14発明は品温セン
サが設置されていることを前提とした原判決の認定は誤りである。
そうすると,本件発明と乙14発明との相違点についても,「本件発明において,
回転ドラム本体の内部に品温センサが装着されているのに対して,乙14発明では
明らかでない点。」(相違点1)が認定されるべきである。
イ 「品温が上昇するまで…静置する」について
乙14明細書の訳文2頁16行目~19行目に相当する部分の原文は,正し
くは「菌胞子の発芽により塊がそれ自体で熱くなり始めるであろう,16時間ない
し20時間,塊の温度を約30℃に維持した状態で」と訳されるべきである。これ
によれば,乙14

主文(判決文より)

本件控訴を棄却する。
控訴費用は控訴人の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。