事件の基本情報
| 裁判所 | 知的財産高等裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成30(ネ)10013 |
| 判決日 | 2018-07-03 |
| 分類 | 知的財産 / 不正競争 |
| 判決種別 | 判決 |
| 判決文が挙げた条文 | 民法709条 |
| 当事者 | 控訴人 東京機工株式会社/被控訴人 株式会社伊藤鐵工所 |
この事件の代理人
争点(判決文より)
争点(1)(営業秘密該当性(秘密管理性,非公知性,有用性))について 〔控訴人の主張〕 ア 本件原告製品の減音量及び圧力損失の非公知性 (ア) 被控訴人が控訴人に本件原告製品を発注する際,控訴人に交付される「サ イレンサ選定・確認依頼書」には,減音量と圧力損失が記載されている。しかし, 同記載に係る減音量と圧力損失は,控訴人が,被控訴人から示されるサイレンサー の使用条件(流体の種類,流速,温度,圧力)に基づいて計算の上,数値を設定し, 被控訴人に対して伝えた数値を被控訴人が記載したものである。本件原告製品の減 音量及び圧力損失は,本件原告製品が備えるべき性能として被控訴人が指定したも のではない。 (イ) 本件原告製品は,控訴人が特注品として製造したものであるから,その減 音量及び圧力損失は,被控訴人に対してのみ示される。そして,本件原告製品を組 み込んだブロワの購入先(被控訴人の顧客)にとって関心があるのは,ブロワ周り の騒音と圧力損失の総体であるから,被控訴人が,その顧客に対し,サイレンサー である本件原告製品の減音量及び圧力損失を示すことはない。したがって,本件原 告製品の減音量及び圧力損失は,いまだ一般的に知られていない状態にある。 (ウ) 本件原告製品の圧力損失を,乙49記載の方法や,乙50記載の測定装置 によって測定することはできない。また,本件原告製品の減音量は,被控訴人の実 験に係る測定装置(甲31の2,乙33)によって測定することはできない。仮に 本件原告製品の減音量について,同測定装置によってある程度の測定ができるとし ても,本件原告製品全てについて測定するには,多大な費用と時間がかかる。 そもそも,本件原告製品の減音量,圧力損失を測定するためには,本件原告製品 の装着前後においてブロワを実際に稼働させなければならないところ,それ自体, 事実上,不可能である。また,ブロワを実際に稼働させた状態では,サイレンサー である本件原告製品のみの減音量・圧力損失を測定することはできない。本件原告 製品の減音量は,計算により求めるほかない。 イ 本件原告製品の製造コストの非公知性 本件原告製品の製造コストが,被控訴人に提示される本件原告製品の見積金額又 は販売価格であったとしても,これは被控訴人に対してのみ示されるものであり, 被控訴人が部品調達コストを第三者に知らせることはない。本件原告製品の製造コ スト(見積金額,販売価格)は,本件原告製品を組み込んだブロワの購入者等の被 控訴人以外の者に示されることはない。なお,本件原告製品の見積金額又は販売価 格は,被控訴人にとって利益額等の指標となる重要情報である。 〔被控訴人の主張〕 ア 本件原告製品の減音量及び圧力損失の非公知性 (ア) 本件原告製品の減音量及び圧力損失は,本件原告製品に求められる性能
主文(判決文より)
1 本件控訴を棄却する。 2 控訴費用は控訴人の負担とする。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。