特許権に基づく差止等請求控訴事件

事件の基本情報

裁判所知的財産高等裁判所
事件番号平成30(ネ)10018
判決日2018-07-19
分類知的財産 / 特許
判決種別判決
判決文が挙げた条文民法709条、特許法100条1項
当事者控訴人 大洋化学株式会社/被控訴人 有限会社寿

この事件の代理人

  • 山本俊(控訴人代理人)/第二東京弁護士会
  • 笠原基広(被控訴人代理人)/第一東京弁護士会

争点(判決文より)

争点及び争点に関する当事者の主張
本件における当事者の主張は,後記5のとおり当審における補充主張を付加
し,後記6のとおり当審における追加主張を付加するほかは,原判決「事実及
び理由」「第2 事案の概要」「2 争点」(原判決4頁10行目から同頁1
7行目まで)及び「3 争点に関する当事者の主張」(原判決4頁18行目か
ら13頁9行目まで)に記載のとおりであるから,これを引用する。
5 当審における補充主張
(1) 争点1(各被告製品が構成要件Iを充足するか否か)について
(控訴人の主張)
ア 本件発明の構成要件I及び構成要件Kの技術的意義につき,吸着面か
らはみ出た牌の部分に案内部材を当接させることによって牌の向きを揃
えることにあるとする原判決の解釈は誤りである。
すなわち,本件明細書には吸着面の幅を利用して牌の方向を吸着面上
で揃えるという技術的思想は明示されておらず,吸着面から「はみ出た」
牌の部分に案内部材を当接させて牌の向きを揃えることを前提とする構
成要件Gの解釈は,実施例の一つに過ぎない本件明細書の記載(段落
【0033】の「はみ出た側面」)を過剰に重視するものである。この
ような解釈は,本件明細書の図10の案内部材501が円筒回転体及び
吸着面の外側の軌道より相当内側に食い込み,吸着面からはみ出ない牌
の向きをも揃える構成を示していることにも反する。
また,磁石と案内部材の位置・角度・形状等が適切に設計されていれ
ば,吸着面の幅に関わらず案内部材を接触させることによって牌の向き
を揃えることができるから,「牌の横幅ほどの幅」から牌の縦幅に近似
する幅を除外する構成要件Gの解釈は不当であり,このような解釈は,
本件明細書の段落【0009】の「円筒回転体の幅は牌の縦幅と略等し
い寸法でよく」との記載に反する。
イ 特許請求の範囲及び本件明細書の記載や「吸着面」の目的や機能に照ら
せば,構成要件Iの「牌の横幅ほどの幅」の技術的意義は,牌を撹拌機
構の中から吸着可能な幅で,かつ,自動麻雀卓における牌の汲上機構を
コンパクトにできる範囲の幅という点にあり,「横幅ほど」との表現は
「縦幅」を除外する趣旨で設けられたものではなく「機構自体を小型に」
することを象徴的に述べたものに過ぎない。そして,牌を撹拌機構の中
から吸着可能な幅とは,牌を撹拌機構から安定的に吸着して汲み上げる
という汲上機構の機能を果たすために,吸着面の幅が牌の横幅ほど以上
であることが求められることを意味する。したがって,「牌の横幅ほど
の幅」とは,「撹拌機構から牌の磁力による吸着が安定的に可能である
最小限の幅以上で,かつ,機構全体の小型化を阻害しない程度の幅」を
意味する。
(被控訴人の主張)
各被告製品が構成要件Iを充足しないとした原判決の判断に誤りはない。
(2) 争点2(各被

主文(判決文より)

1 本件控訴を棄却する。
2 控訴費用は控訴人の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。