特許を受ける権利帰属確認本訴請求控訴事件,損害賠償反訴請求控訴事件

事件の基本情報

裁判所知的財産高等裁判所
事件番号平成30(ネ)10019
判決日2018-08-08
分類知的財産 / 特許
判決種別判決
当事者被控訴人 兼控訴人デ・ファクト・スタンダード合同会社

この事件の代理人

  • 河瀬季(原告代理人)/東京弁護士会
  • 拾井美香(被告代理人)/京都弁護士会

争点(判決文より)

争点
(1) 一審原告から一審被告への本件発明についての特許を受ける権利の承継
の有無(争点1)(本訴請求関係)
(2) 一審原告による一審被告と一審原告間の研究開発契約の債務不履行又は
不法行為の成否及び一審被告の損害額(争点2)(反訴請求関係)
4 争点に関する当事者の主張
⑴ 争点1(一審原告から一審被告への本件発明についての特許を受ける権利
の承継の有無)について
当事者の主張は,次のとおり訂正するほか,原判決3頁23行目から5頁
5行目までに記載のとおりであるから,これを引用する。
ア 原判決4頁5行目の「したがって」から同頁6行目末尾までを次のとお
り改める。
「 このように一審原告は,願書案の確認作業を進める過程において願書
案に出願人として一審被告が記載されていることを認識していたこと,
特許出願とは,出願人が特許庁に特許の取得を求める手続であることは,
特許出願手続について専門的知識がなくても理解可能な事柄であること
からすると,一審原告は,本件出願により一審被告に特許を取得させる
ことを前提として,願書案の確認作業を行っていたものといえる。
したがって,一審被告は,遅くとも本件出願時までには,一審原告か
ら,黙示的に本件発明についての特許を受ける権利の譲渡を受けたもの
であるから,上記特許を受ける権利は一審被告に帰属する。」
イ 原判決4頁12行目の「したがって」から同頁14行目末尾までを次の
とおり改める。
「 このように願書案についての一審原告の確認対象は請求項の技術的な
記載事項に限定されており,一審原告は,その他の記載部分について十
分に確認していない。
また,一審原告は,長年,技術の開発研究に従事していたものの,開
発した技術の特許出願手続に関与したのは,今回が初めての経験であり,
特許出願手続や願書案の記載方法について全く知識を有していなかった。
特許出願手続は,一般的に弁理士が行っていることからも明らかなよう
に,極めて専門性が高いものであり,一審原告においては,願書案の「特
許出願人」欄に記載される者が本件出願に係る特許を受ける権利を有し
ている者をも意味する記載であると認識することは,極めて困難であっ
た。
さらに,一審原告は,平成27年7月ないし9月ころ,パルスジェネ
レーターによるバッテリー発電の実験など,一審被告のために様々な作
業を行い,その対価を受領したことはあったが,一審被告から,本件発
明についての特許を受ける権利の対価の支払を受けたことはないし,一
審原告が無償で上記特許を受ける権利を一審被告に譲渡すべき理由もな
い。
したがって,一審原告は,一審被告に対し,明示又は黙示を問わず,
本件発明についての特許を受ける権利を譲渡していないから,上記特許
を受ける権利は一審原告に帰属する。」
⑵ 争点2(一審原告

主文(判決文より)

1 一審原告及び一審被告の本件各控訴をいずれも棄却する。
2 控訴費用のうち,一審原告に生じた費用は一審原告の負担とし,
一審被告に生じた費用は一審被告の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。