事件の基本情報
| 裁判所 | 知的財産高等裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 令和7(行ケ)10001 |
| 判決日 | 2025-09-11 |
| 分類 | 知的財産 / 商標 |
| 判決種別 | 判決 |
| 判決文が挙げた条文 | 商標法3条1項3号、商標法3条2項 |
この事件の代理人
争点(判決文より)
争点は、商標法3条1項3号及び同条2項の各該当性である。 1 特許庁における手続の経緯等 ⑴ 原告は、令和3年4月28日、「モルック」の標準文字からなる本件商標 を登録出願し、令和5年6月29日、登録査定され、同年7月25日、設定 登録を受けた(乙1、2)。 ⑵ 本件商標につき、同年9月26日、登録異議の申立てがなされ、特許庁は、 同事件を異議2023-900214号事件として審理した(乙2)。 ⑶ 特許庁は、令和6年9月4日、「登録第6720210号商標の指定商品 及び指定役務中、第28類『ゲーム用具及びおもちゃ、テレビゲーム機、体 操用具及び運動用具』及び第41類『全指定役務』についての商標登録を取 り消す。本件登録異議の申立てに係るその余の指定商品についての商標登録 を維持する。」との本件決定をし、その謄本は、同月12日、原告に送達さ れた(争いがない)。 ⑷ 原告は、令和7年1月10日、本件決定のうち商標登録を取り消した部分 の取消しを求めて本件訴えを提起した。 2 本件決定の理由の要旨 ⑴ 商標法3条1項3号該当性について 本件商標は、「モルック」の文字を標準文字で表してなるものであるとこ ろ、「モルック」の文字は、フィンランド発祥の投てき競技の名称を表す語 として、本件商標の登録査定時には我が国の取引者、需要者の間に広く知ら れているといえる。 してみれば、本件商標をその指定商品及び指定役務中、「クリスマスツリ ー用装飾品」を除くもの(以下「取消対象商品役務」という。)に使用して も、これに接する一般消費者である取引者、需要者は、フィンランド発祥の 投てき競技の名称を認識し、その商品が当該「モルック」という投てき競技 に使用する商品又は「モルック」という投てき競技を内容とする商品及び 「モルック」という投てき競技に関する又は内容とする役務であることを理 解するにとどまるというべきである。 したがって、本件商標は、その取消対象商品役務については商品の品質及 び用途、役務の質等を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商 標であるから、商標法3条1項3号に該当する。 ⑵ 商標法3条2項該当性について 我が国で販売されている原告商品に「モルック」の片仮名が付されている ことは認められるが、その輸出数は原告主張のとおりであったとしても多い ものとはいえず、展示会等に出展されたとしてもこれを目にした人数は不明 である。原告が、我が国で「モルック」の普及活動を行っている一般社団法 人日本モルック協会等に「モルック」の語を含む商標の使用許諾を与えてい るとしても、前記⑴の事情からすると、本件商標が使用をされた結果、需要 者が原告の業務に係る商品又は役務であることを認識するに至っていたとは いい難く、本件商標が商標法3条2項の要件を満たすとは認められない。
主文(判決文より)
1 原告の請求を棄却する。 2 訴訟費用は原告の負担とする。 3 この判決に対する原告による上告及び上告受理申立てのための付加期間 を30日と定める。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。