不当利得返還請求控訴事件

事件の基本情報

裁判所知的財産高等裁判所
事件番号平成30(ネ)10061
判決日2019-01-15
分類知的財産 / 特許
判決種別判決
判決文が挙げた条文民法703条、特許法102条3項

この事件の代理人

  • 伊藤真(被告代理人)/第二東京弁護士会

争点(判決文より)

本件の争点は,原判決4頁21行目の「損害」を「損失」と改めるほかは,原判
決の「事実及び理由」欄の第2の3に記載のとおりである。
4 争点に関する当事者の主張
本件の争点に関する当事者の主張は,下記(1)のとおり原判決を補正し,下記(2)
及び(3)のとおり当審における控訴人の補充主張とそれに対する被控訴人の主張を
加えるほかは,原判決の「事実及び理由」欄の第3に記載のとおりである。
(1) 原判決の補正
ア 原判決9頁5行目に「原告は」とあるのを「原告が」と改める。
イ 原判決9頁7行目に「損害」とあるのを「損失」と改める。
ウ 原判決9頁13行目~14行目に「1800万となる(特許法102条
3項)。」とあるのを「1800万円であり,被告はこれと同額の利益を受け,その
ために原告は同額の損失を被った。」と改める。
エ 原判決9頁17行目に「支払を求める。」とあるのを「支払を求めるこ
とができる。」と改める。
(2) 当審における控訴人の補充主張
ア 争点(3)(特許権者による無償実施許諾の有無)について
(ア) 原判決は,控訴人が,平成17年5月の時点においてイ号物件が本件
発明の構成要件を充足すると認識していながら,その後もイ号物件の製造に主導的
に関与し,平成19年2月に同物件が完成し,納入された後までその製造の中止や
実施料の支払を求めていないことによると,控訴人は被控訴人が本件特許を実施す
ることについて黙示に許諾していたと認めるのが相当であると判断したが,次のと
おり,その認定・判断は誤りである。
a 原判決は,平成17年5月30日に控訴人が被控訴人に対しイ号物
件の仕様書案の「観測機器の製作」等の部分の補充を指示し,同月31日に被控訴
人が控訴人に対し補充後の仕様書案を送付し,控訴人がこれを見てイ号物件が本件
発明の構成要件を充足し本件特許の実施に当たることを認識したと認定した。
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しかし,控訴人が静岡県が発注を決めたイ号物件の詳細を知らされたのは,平成
18年6月2日である(甲2)。被控訴人は,静岡県の担当者と共にイ号物件の仕
様書案を作成して控訴人に送付したことから,遅くとも同年3月頃にはイ号物件の
技術の詳細等を把握し,特許権者の許諾を得る義務が課されていた事実を認識でき
たはずである。その時期は控訴人がイ号物件の技術の詳細を知る約3か月前であっ
たが,被控訴人は特許権者の許諾を得ようとはしなかった。非は被控訴人にある。
b 原判決は,控訴人が,被控訴人に対し,菊川観測点に設置する歪
計,傾斜計については新型センサーユニットを採用し,このセンサーユニットを装
着できる歪計ユニットをテクノ菅谷に製作させ,部品レベルで被控訴人に納入させ
ることを指示したなどと認定した。
しかし,センサーユニットの採用は,「イ号物件特有の技術の採用

主文(判決文より)

1 本件控訴を棄却する。
2 控訴費用は控訴人の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。