事件の基本情報
| 裁判所 | 名古屋高等裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成26(行コ)85 |
| 判決日 | 2015-03-24 |
| 分類 | 高裁 |
| 判決種別 | 判決 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
争点及び当事者の主張は,3のとおり控訴人の 当審における補充主張を加えるほかは,原判決の「事実及び理由」中の「第2 事案の概要」の2ないし5に記載するとおりであるから,これを引用する。 3 (1) 「 著しく利益を受ける者 」 該当性(争点①)について ア 控訴人は,農地である本件土地において農業を営んでいる。本件下水道 事業により設置される下水管は,農地の排水を受け入れる構造になってい ない上,広大な農地の排水を処理する機能を有していないが,本件土地に は,内津川に流れる排水溝も整備されている。そうすると,控訴人が,本 件土地において下水管を利用することは考えられず,その必要性は全くな い。その上,控訴人の長男は,既に控訴人と共同して本件土地で農業を営 んでおり,将来においても,同長男が本件土地において農業を営むことに なるから,本件土地において下水道を利用することは考えられない。 イ また,本件土地は,被控訴人により生産緑地に指定されているから,こ れを宅地化することが制限されており,生産緑地の一部解除は不可能であ り,一部であっても売却することもできない。そうすると,控訴人は,本 件土地を売却して受益者負担金支払の資金を捻出することもできず,同負 担金に高利の延滞金が賦課されていくことになる。したがって,控訴人が 本件土地において営農を継続しても負債が累積することになるから,本件 処分による受益者負担金が賦課されれば,控訴人は,本件土地における営 農を断念せざるを得ないことになる。本件土地の所有者である控訴人は, 生産緑地に指定されている本件土地を,農地等として管理する義務を負っ ている。被控訴人は,控訴人に対し,被控訴人において,本件土地を時価 で買い取る経済的余裕はなく,本件土地において農林漁業に従事すること を希望する者に本件土地の取得を斡旋することしかできず,それが功を奏 しなければ,控訴人において取得希望者を探して処分するしかない旨説明 している。そうすると,農地等としての管理を義務付けられ,処分が制限 されている本件土地を,空き地,駐車場及び資材置場等と同視することは できない。したがって,控訴人及び長男において営農が継続される本件土 地について,本件下水道事業により下水管が設置されても,宅地に転用さ れる可能性はないのであって,資産価値の上昇を生じることはない。 ウ 控訴人は,生産緑地の趣旨からすれば,生産緑地の指定解除の日まで受 益者負担の猶予がされなければならないと考えるが,本件土地が宅地に転 用された場合には,本件処分による受益者負担金を支払わなければならな いと考えている。したがって,控訴人について 「 著しく利益を受ける者 」 に当たらないと扱っても,受益者負担金を賦課・徴収された土地所有者と の間に不公平を生じる余地はない。む
主文(判決文より)
1 本件控訴を棄却する。 2 控訴費用は控訴人の負担とする。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。