愛知県議会議員政務調査費住民訴訟控訴事件

事件の基本情報

裁判所名古屋高等裁判所
事件番号平成26(行コ)11
判決日2015-12-24
分類高裁
判決種別判決

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点及び争点に関する当事者の主張は,後記
3のとおり,当審における当事者の追加的主張を付加するほか,原判決「事実
及び理由」の「第2 事案の概要」2ないし5に記載のとおりであるから,こ
れを引用する。
3 当審における当事者らの追加的主張の要旨
(1) 1審原告ら
ア 政務調査費を本件事務所賃借料等及び本件自動車リース料に支出するこ
とは,本件条例の使途基準に適合していないものであり,地方自治法10
0条14項の趣旨に則り,その支出が「議員の調査研究に資するため必要
な経費」であることが個別具体的に主張立証されない限り,政務調査費を
充てることは許されないというべきところ,1審被告及び補助参加人らは,
当審に至ってもなお,そのような主張立証を全くなし得ていない。
却って,当審において,本人又は親族が経営する会社から建物を賃借し,
その賃料等を政務調査費から支出していた議員は,原審で認められている
8名(原判決にいう「本件議員8名」)に加え,さらに6名いたことが判
明しているが,これら各議員が当該事務所を政務調査活動に必要不可欠な
ものとして賃借したことは主張立証されていない。また,当審に至るまで
陳述書の提出すら全くない議員が6名,陳述書は提出しているが,本会議
又は委員会での質問が一度もない議員が2名(この2名は上記本件議員8
名にも含まれている。),委員会での発言が全くない議員2名もおり,こ
れらの各議員は,そもそも調査研究をしていたことすら疑わしい。当審ま
でに陳述書を提出し,議会や委員会での発言もあるその他多数の議員らに
ついても,調査研究のための事務所やリース自動車の必要性が個別具体的
に立証されているとはいえない。
以上からすると,本件政務調査費の全額について不当利得が成立すると
いうべきである。
イ 原判決は,本件事務所や本件自動車が会派から委託を受けた調査研究活
動のために使用された割合とそれ以外の活動のため使用された割合は同等
程度であると推認するのが相当であると判示している。しかし,議員とし
ての活動には,政党活動,後援会活動,選挙活動等様々なものがある中
で,議員としてごく一部の活動にすぎない調査研究活動のために,特に事
務所を必要とする場面は容易に想定できず,自動車についても現地調査く
らいしか想定できないばかりか,本件事務所や本件自動車は私的に利用さ
れている可能性が十分ある。
したがって,原判決のいう本件事務所や本件自動車が政務調査活動のた
め使用された割合の推認が仮に認められるとしても,その割合はせいぜ
い全体の3分の1程度と推認すべきであり,当審に至っても,それを超
えて調査研究活動に使用されたという立証はない。
(2) 1審被告及び補助参加人ら
ア 各補助参加人の所属議員らは,いずれも本件条例,本件規程及び本件マ
ニュアルの

主文(判決文より)

1 1審原告らの本件控訴に基づき,原判決を次のとおり変更する。
(1) 1審被告は,1審被告補助参加人自由民主党愛知県議員団に
対し,3458万7096円を支払うよう請求せよ。
(2) 1審被告は,1審被告補助参加人民主党愛知県議員団に対し,
3795万1169円を支払うよう請求せよ。
(3) 1審被告は,1審被告補助参加人公明党愛知県議員団に対し,
862万7860円を支払うよう請求せよ。
2 1審被告の本件控訴を棄却する。
3 訴訟費用は,第1,2審とも1審被告の負担とし,1審被告補助
参加人らそれぞれの各補助参加によって生じた費用は,第1,2審
ともそれぞれその1審被告補助参加人の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。