事件の基本情報
| 裁判所 | 知的財産高等裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 令和2(行ケ)10048 |
| 判決日 | 2020-09-23 |
| 分類 | 知的財産 / 特許 |
| 判決種別 | 判決 |
| 判決文が挙げた条文 | 特許法29条2項 |
この事件の代理人
- 金澤俊郎(被告代理人)
争点(判決文より)
争点は,進歩性の認定判断の誤りの有無である。 1 特許庁における手続の経緯 原告は,名称を「水素エンジン装置」とする発明につき,平成28年7月21日 (以下「本件出願日」という。)に特許出願した(特願2016-143401号。 - 1 - 以下「本願」という。)が,平成31年4月22日付けで拒絶査定を受けた。 原告は,令和元年6月13日,拒絶査定不服審判を請求したが(不服2019- 7933号),特許庁は,令和2年3月9日,「本件審判の請求は,成り立たない。」 との審決(以下「本件審決」という。)をし,本件審決の謄本は,同年4月1日,原 告に送達された。 2 本願の特許請求の範囲(以下,請求項の番号に従い,「本願発明1」などとい い,本願発明1と本願発明2を併せて「本願発明」という。また,本願の明細書及 び図面を併せて「本願明細書」という。)の記載 【請求項1】 (請求項目1)水を燃料として,化学物質との反応により,水素などガス発生する 手段,ガス制御部,電子制御部,燃焼部などにより構成される水素エンジンで,点 火,爆発,噴射により動力を得る事を特徴とする。 【請求項2】 (請求項目2)水燃料,化学物質を用い,水素供給部,ガス制御部,燃焼部などに より構成される水素エンジンで,点火,爆発,噴射による複数の動力で垂直,水平 などの方向へ推進できる装置とする。また,直接水素を燃料とする手段も選択的に 付加出来るものとする。 3 本件審決の理由の要点 (1) 引用文献1(乙1。特開2012-46103号公報)には,以下の発明 (以下「引用発明」という。)が記載されていると認められる。 「水を活性水素水に変換し,アルミ粉と前記活性水素水とを混合するとともに,炭 酸水素ナトリウムを添加して水素を発生させる水素発生部25を有し,水素発生量 の制御部,水素発生量の制御を行う電子制御部,水素を燃焼する燃焼部により構成 される内燃機関で,点火,爆発により動力を得ること。」 (2) 本願発明1と引用発明との対比及び判断 ア 対比 - 2 - 本願発明1と引用発明を対比すると,以下の一致点及び相違点があると認められ る。 (一致点) 水を燃料として,化学物質との反応により,水素などガス発生する手段,ガス制 御部,電子制御部,燃焼部などにより構成される水素エンジンで,点火,爆発によ り動力を得る事を特徴とする点。 (相違点) 動力を得る事について,本願発明1は,点火,爆発,「噴射」によるのに対して, 引用発明は,点火,爆発による点。 イ 相違点についての判断 (ア) 引用文献2(乙2。特開2009-62215号公報)には,「水素 燃料車両において,水素燃料の内燃機関を動力源とすること。」が記載されている と認められ,このような水素燃料の内燃機関が,点火,爆発,噴射により動力を得 る
主文(判決文より)
1 原告の請求を棄却する。 2 訴訟費用は原告の負担とする。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。