損害賠償請求控訴事件

事件の基本情報

裁判所名古屋高等裁判所
事件番号平成27(ネ)974
判決日2017-05-25
分類民事
判決種別判決

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点,控訴人の主張は,以下のとおり付加,訂正
するほか,原判決「事実及び理由」第2の2ないし4に記載のとおりで
あるから,これを引用する。
(1) 原判決5頁11行目の「吸取紙に」の後に「領置金の使用金額と
残金を」を付加する。
(2) 原判決7頁5行目の「原告は,」から同行目の「所持していたが」
までを「名古屋拘置所では信書発信に使用することができる封筒は拘
置所内で販売されているものに限定されているため,控訴人は,信書
発信に使用することができない差し入れられた封筒を,切手の収納の
ために半分に切断して所持していたが」と改める。
(3) 原判決8頁21行目の「表紙と台紙に」の後に「購買品価格,有
名事件の発生年及び有名な言葉を」を付加する。
3 被控訴人の主張
(1) 名古屋拘置所職員及び名古屋拘置所長の行為が違法である旨の控
訴人の主張は,いずれも争う。
(2) 名古屋拘置所長は,刑事収容施設法を受けて,名拘遵守事項を設
け,便せんやノートその他認書を許可された用紙以外の物に許可なく
書込みをしてはならないこと,許可なく物品を製作し,加工し,所持
し,隠匿し,壊し,若しくは投棄し,又はこれらの行為を企ててはな
らないこと,職員に対し,抗弁,無視その他の不当な方法で反抗して
はならないこと等を定め,また,名古屋拘置所懲罰手続規程を設け,
規定に違反したときの懲罰に関する事項を定めている。国庫帰属はこ
れらに伴う処分である。
(3) 吸取紙,封筒,訴訟書面,便せんの台紙等への書込みを禁止する
理由は,以下のとおりである。
ア 本来の使用用途として書込みを予定していない物品に対する書込
みは,不正連絡や不正な情報収集の手段として用いられ,実際に多
数の事例が発覚しており,控訴人自身も平成16年3月9日に茶封
筒から切り取った紙片に連絡事項を記載した上,同紙片を石けん箱
の中に入れて入浴の際に持ち出し,浴室内に置いて他の被収容者に
拾わせる方法で不正に連絡を取ったことがあった。
イ 刑事施設においては,被収容者が不正に入手した情報を記録して
いないか等を確認するため,あるいは被収容者の心情を把握するた
めに,居室の検査を行うほか,雑記帳等の書込みをすることが認め
られた物品について,定期・不定期に検査を行っているが,多数の
被収容者を少数の職員で収容し処遇している刑事施設において,限
られた職員で,限られた時間の中,そのように広範な範囲について
確実に検査を行うことは到底不可能である。
したがって,被収容者による不正な行為を防止し,刑事施設の規
律及び秩序を適正に維持するためには,被収容者が書き込むことを
可能とする物品を制限せざるを得ない。
ウ 刑事収容施設法41条2項は,受刑者以外の被収容者に対し,一
定の範囲の物品(同条1項各号に記載の物品及び寝具)につ

主文(判決文より)

1 原判決を取り消す。
2 被控訴人は,控訴人に対し,8万円及びうち1万円に対する平
成26年3月31日から,うち1万円に対する同年4月21日か
ら,うち1万円に対する同年5月30日から,うち1万円に対す
る平成27年4月23日から,うち4万円に対する同年5月19
日から,それぞれ支払済みまで年5%の割合による金員を支払
え。
3 控訴人のその余の請求をいずれも棄却する。
4 訴訟費用は,第1,2審を通じてこれを8分し,その1を被控
訴人の負担とし,その余は控訴人の負担とする。
5 この判決の主文第2項は,本判決が被控訴人に送達された日か
ら14日を経過したときは,仮に執行することができる。ただ
し,被控訴人が8万円の担保を供するときは,その仮執行を免れ
ることができる。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。