住居侵入,窃盗

事件の基本情報

裁判所名古屋高等裁判所
事件番号平成29(う)12
判決日2017-11-06
分類高裁
判決種別判決

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点は犯人性である(公訴事実のとおり住居侵入・窃盗被害[犯行]が
あったことは証拠上明らかである。)。
(2) 原判決は,①被告人が本件窃盗の被害発生から最大で約36時間45分後
に被害品の一部(腕時計)を所持していた事実は,被告人が本件窃盗の犯人である
ことを相当程度強く推認させるが,本件窃盗以外の方法で入手した可能性が直ちに
否定できるほど高い推認力はないとした上,②被告人が本件腕時計の入手経緯等に
ついて述べる内容の全てを信用することは困難であるが第三者から換金を頼まれた
という被告人の供述は虚偽であることが明白とはいえず,上記①事実の推認力を飛
躍的に高めるとはいえないとし,③被告人が被害現場から近いホテルに偽名で宿泊
していた事実,④本件窃盗を行うことのできる道具を本件窃盗の約20日後に所持
していた事実はいずれも被告人が本件窃盗の犯人であると推認させる力は(極めて)
弱いとし,結局,上記①事実のみでは本件窃盗を行った第三者から換金を依頼され
て本件腕時計を渡されたなど本件窃盗以外の方法で入手した可能性を否定できない
として無罪を言い渡した。
4(1) 原判決の上記判断は論理則経験則違反があるというほかなく,破棄を免
れない。
(2) 上記3(2)①
被告人は本件犯行の被害品たる腕時計を四日市市内での被害発生(平成28年6
月9日午前0時頃から同日午前6時30分頃までの間)の約1日半後(同月10日
午後0時45分頃)に名古屋市D区内で所持していたもので(その頃被告人におい
て同区内の質店で換金),その時間的場所的近接性に照らし本件腕時計が第三者を
介して流通した可能性はかなり低く,いまだ窃盗犯人の手中にあった蓋然性が高い
と考えるのが経験則に合致し,被告人の本件犯行の犯人性が相当強く推認される。
(3) 上記3(2)②
ア 本件腕時計の入手経緯に係る被告人の弁解は具体性に乏しく(換金依頼者で
あるGなる人物の素性は全く不分明で実在性すら疑わしい。換金を依頼されたとい
うだけで,その具体的な条件[換金価格,時期,被告人の報酬等]に全く言及がな
い。),不自然不合理である(Gと被告人間に連絡手段はない上,換金後の待ち合わ
せ日時場所の取り決めもなく,換金利益を回収するための段取りがあらかじめ講じ
られていない。たまたま遭遇した人物から換金依頼を受け,その数日後たまたま同
人と遭遇して現金を渡したなどというのは御都合主義にもほどがある。)。虚偽とい
うほかはない。
イ 原判決は被告人の弁解の全てを信用することは困難であるが第三者から換金
を頼まれたという弁解は虚偽であることが明白とはいえないとし,その根拠として
①被告人が普段からGに盗品等の換金を依頼されてこれを行うなど上記のような段
取りを格別講じる必要がないほどの深い関係があり,これを隠している可能

主文(判決文より)

原判決を破棄する。
被告人を懲役3年に処する。
原審における未決勾留日数中80日をその刑に算入する。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。