選挙無効請求事件

事件の基本情報

裁判所名古屋高等裁判所
事件番号平成29(行ケ)1
判決日2018-02-07
分類高裁
判決種別判決
判決文が挙げた条文憲法1条、憲法56条2項、憲法98条1項

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

本件の争点は,本件選挙区割りが憲法の投票価値の平等の要求に反す
る状態に至っていたか否かであり,これが肯定される場合には,憲法上
要求される合理的な期間内における是正がされたか否か,さらに,本件
選挙のうち本件各選挙区における選挙が無効となるかなども争点となる。
4 当事者の主張
(1) 原告らの主張
ア 憲法56条2項の「両議院の議事は,この憲法に特別の定のある
場合を除いては,出席議員の過半数でこれを決し」の定め,憲法1
条の「主権の存する日本国民」の定め,並びに,憲法前文第1文の
「日本国民は,正当に選挙された国会における代表者を通じて行動
し」及び「ここに主権が国民に存することを宣言し」の各定めは,
人口比例選挙によって保障される一人一票の投票価値の平等を要求
しているところ,本件選挙区割りは,憲法の上記各定めに違反する
から,憲法98条1項により無効である。仮に直ちにはそのように
いえないとしても,本件選挙時点では,是正のための合理的期間が
経過していたことが明らかである。
したがって,本件選挙のうち本件各選挙区における選挙は無効で
ある。
イ 全出席議員の過半数が,必ず,全出席議員を選出する国民(主権
者)の過半数から選出されるようにするためには,人口比例選挙を
する以外にはない。
被告らは,選挙区間の最大較差が2倍未満となる区割規定の定め
る選挙区割りは,憲法に違反しない旨の「2倍未満説」を主張する。
しかし,「2倍未満説」は,人口以外の要素が合理性を有している
か否かに関係なく,人口以外の要素を国会において考慮することを
許容する説であり,平成23年大法廷判決に反する。同大法廷判決
は,最大較差2倍という数値を,衆院議員選挙の合憲・違憲の結論
を決める画一的に量的な基準とする趣旨ではない,と判断している。
選挙が合憲であるためには,少なくとも,①投票価値の最大較差が
2倍未満であること,②地域性に係る問題のために,殊更にある地
域の選挙人と他の地域の選挙人との間に投票価値の不平等を生じさ
せるだけの合理性があるとはいい難いので,選挙人の住所を根拠と
して生じる投票価値較差は憲法の要求に反すること,の2つの基準
を満たす必要がある。「2倍未満説」は,上記②の基準に反するも
のである。
ウ 本件選挙では,平成28年改正及び平成29年改正による0増6
減の対象である青森,岩手,三重,奈良,熊本及び鹿児島以外の各
都道府県については,1人別枠方式によって配分された議員定数が
変更されることなく,そのまま維持されている。ただし,アダムズ

主文(判決文より)

1 原告らの請求をいずれも棄却する。
2 訴訟費用は原告らの負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。