事件の基本情報
| 裁判所 | 名古屋高等裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成29(行コ)99 |
| 判決日 | 2018-08-10 |
| 分類 | 高裁 |
| 判決種別 | 判決 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
争点及び当事者の主張は,3のとおり控訴人の 当審における補充主張を加えるほかは,原判決の「事実及び理由」中の「第2 事案の概要」の2ないし4に記載するとおりであるから,これを引用する。 3 控訴人の当審における補充主張 (1) 本件宅地から,その東側道路へは通行可能であるが,西側道路及び本件 北側道路へは,大きな段差があり通行が不可能である。本件宅地は,面積合 計が1624.03㎡もあり,東西に長い長方形状の土地となっている。本 件宅地は,東側道路としか実際の通行,出入りができない状況となっており, 西側が道路との高低差により袋地のようになっていて,盛土をして道路に直 接通行できるようにしない限り,宅地としての価値は著しく減殺される。 一般に,宅地は,道路面よりも30㎝程度は盛土をして高くしておくのが 常識であるにもかかわらず,本件宅地は,いずれの道路面よりも敷地高が低 く,豪雨の時には本件宅地全体が浸水し,敷地内に立っている本件居宅等に も雨水が進入する可能性が高い。 また,本件北側道路は,本件居宅の北東角との距離は0.75mしかなく, 本件物置の北東角との距離は1.5mしかないから,プライバシー侵害等の 生活への影響は甚大である。 (2) 本件宅地において,旧宅地と同様の生活状況にするための工事(盛土, かさ上げ,家屋の移動工事,樹木の伐採等)をするための工事費の額は,5 616万円である。これに対し,α市は,道路の新設又は拡張により控訴人 が被った損失については,本件事業の中で全く補償しないことを明言してい る。 しかし,道路法70条1項による請求は,道路の新設・改築による隣接地 の損失の填補を目的としているのに対し,土地区画整理法の換地,仮換地及 び清算金,仮清算金の制度は,従前地と換地との価値の均衡を図るものであ り,道路の新設,改築に伴う損失の填補を目的とするものではないのであり, 要件もそれぞれ異なるから,両者は別の制度と考えるべきであって,一方が 優先適用又は選択的に適用される関係にはないというべきである。 (3) 本件事業においては,現段階で控訴人が仮清算金を請求するための法的 制度も用意されておらず,土地区画整理事業においては,換地処分とともに 清算金の決定を受けて初めて,補償内容を知ることができるのであり,その 場合でも,道路新設による損失と,本来の清算金の額が区別されることなく 清算金の額が提示されることとなり,詳細は不明である。また,本件事業の 換地処分の時期は現状では不明であり,今後10年単位の時間を要すると推 測されるから,換地処分における照応の原則の適用上,土地の利用状況や環 境等の変化が考慮され,土地の所有者の権利・利益の保護が図られていると はいえない。 したがって,土地区画整理法においては,現段階で道路の新設等により損
主文(判決文より)
1 本件控訴を棄却する。 2 控訴費用は控訴人の負担とする。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。