事件の基本情報
| 裁判所 | 名古屋高等裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成31(う)89 |
| 分類 | 高裁 |
| 判決種別 | 判決 |
この事件の代理人
- 石井雄介(不明)/愛知県弁護士会
争点(判決文より)
争点となっていたのに,原裁判所は原審弁護人が平成31年1月11日 に行った裁判員の参加する刑事裁判に関する法律50条に基づく精神鑑定の請求を 却下した。しかし,そのような措置は,審理のために必要不可欠な立証を許さなか ったこととなり,原審の訴訟手続に証拠の採否に関する裁量を逸脱して事案の真相 を明らかにしないまま判決を言い渡した審理不尽の違法があり,ひいて,原判決が 被告人の本件犯行当時における完全責任能力を肯認するという事実の誤認を招いた ものであり,それらが判決に影響を及ぼすことが明らかである,というのである。 原判決は,弁護人の主張に対する判断の2項で,次のような事実や経過を認 定している。 ア 被告人は,知人を介して知り合った被害者から,同女の扱う仮想通貨であ るビットコインに関連するネットワークビジネスに加わるように誘われるなどして いたが,平成29年6月上旬以降に,インターネットで「死体 埋める」などの事 柄に関する検索を行うとともに,被害者に連絡し,同月12日に面会する約束を取 り付けた。一方,被告人は,親しい友人であるⒶに対し,「殺したい女性がいる。2 000万円くらいビットコインを持っている。勧誘がしつこくてむかつく。」などと 話した上,殺害に対する協力を求め,被告人が被害者に面会する同月12日に実行 することを予定したものの,当日になってⒶがおじけづき,仕事を口実に被告人に 断りの連絡を入れたことから,被告人は被害者との面会の約束を取り消した。 イ しかし,被告人は,同月18日に被害者に会い,自分の運転する自動車内 で被害者に気付かれないように催涙スプレーを噴霧して視力に障害を生じさせた上, 事情を知らせないまま呼び出したⒶを被害者に気付かれないようにして乗車させ, Ⓐと無料通信ソフトの「LINE」で人気のない場所を探し出すためのやり取りを した。その後,被告人は,病院に着いたと申し向けて降車させた被害者をⒶと2人 で同車の荷物庫に押し込んだ後,走行中の車内で被害者のバッグなどの所持品を物 色した。そして,殺害現場で,被告人が荷物庫から出てきた被害者を転倒させ,Ⓐ に「びびるな,やれ。」と申し向けるなどしたところ,Ⓐが馬乗りになって両手で首 を絞めるなどして,被害者を殺害した。なお,情報機器の接続線で首を絞めた点は, Ⓐが被告人と共同して実行したか,一人で行ったかについて争いがある。さらに, 被告人は,被害者と会う前に買い求めた粘着テープを同女の顔を覆い隠すように巻 き付け,Ⓐと共に被害者の手足を結束バンドで縛った上,あらかじめ用意した旅行 鞄に被害者の遺体を入れて被告人の親族の管理する別荘に運び込んだ。それから, 被告人は建設機械を手配し,同月20日に被害者の遺体が入ったままの旅行鞄を別 荘敷地内の土中に埋めた。 ウ その前後,被告人は
主文(判決文より)
本件控訴を棄却する。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。