事件の基本情報
| 裁判所 | 名古屋高等裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 令和2(行コ)33 |
| 判決日 | 2021-04-28 |
| 分類 | 高裁 |
| 判決種別 | 判決 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
争点及びこれについての当事者の主張 次のとおり当審における補充主張を付加するほかは,原判決の「事実及び理 由」の第2の3に記載のとおりであるから,これを引用する。ただし,原判決 11頁17行目の「現職」を「原職」に改める。 本件処分1及び本件処分2について (控訴人の主張) ア 控訴人が左眼の負傷の療養のため,平成26年6月1日から同年10月 31日まで労働することができない状態であったかどうか(争点4)につ いて 本件会社は,控訴人に対して就労可能な業務を提案しようとはしてい なかった。また,控訴人は,この間,本件会社から言われたことについ て対応しなかったことはなく,現時点においても雇用関係が継続してい る。 仮に,労災保険法14条について,軽作業に従事することが可能であ るなど,一定の労働が可能である場合には,同条にいう「労働すること ができない」には該当しないという解釈に立つとしても,実際の事件へ の適用に当たっては,労災保険法の趣旨を十分に考慮し,現実的かつ具 体的に従事可能な業務が存在することが必要であると解釈すべきである。 この点,本件会社には事務作業のみを行う職種や片眼視力でも従事可能 な仕事はなく,本件会社からも具体的に控訴人の事情を踏まえた提案が なかったことからすれば,現実的かつ具体的に従事可能な業務が存在し たとはいえない。 イ したがって,本件処分1及び本件処分2の各不支給部分は違法であり, 取り消されるべきである。 (被控訴人の主張) 控訴人の主張は,原審での主張の繰り返し,あるいは控訴人独自の見解や 解釈にすぎず,いずれも失当である。 本件処分3及び本件処分4について (控訴人の主張) ア 控訴人に発症した精神障害の内容及びその発病時期(争点1)について 控訴人について,平成28年2月から4月にかけてのG医師の診察に おいてPTSDの症状が見られたところ,その症状と本件事故との関係 を切断することができるのかという点が検討されるべきである。 控訴人の精神障害の発症要因について,いずれの医師の見解にも基づ かないで,専ら休業補償の終了によって自らの経済生活が立ち行かなく なることに対する不安によるものであるなどと判断することはできない。 処分行政庁が意見を聴取した局医(専門医)も,そのような判断までは 行っていない。 イ 控訴人に発症した精神障害に業務起因性が認められるかどうか(争点2) について 仮に争点1において,控訴人に発症した精神障害が適応障害であり, その発病時期が平成26年10月29日であるとされたとしても,以下 の点からすれば,業務起因性が肯定されるべきである。 a 控訴人の左眼矯正視力は,C病院の各診断書によれば,0.02(平 成25年7月24日付け),0.02からさらに悪化傾向(平成26年 9月25日付け),0.
主文(判決文より)
1 原判決を次のとおり変更する。 2 一宮労働基準監督署長が平成27年6月30日付けで控訴人に対してした労 働者災害補償保険法による療養補償給付を支給しない旨の処分を取り消す。 3 一宮労働基準監督署長が平成29年12月20日付けで控訴人に対してした 労働者災害補償保険法による休業補償給付を支給しない旨の処分を取り消す。 4 控訴人のその余の請求をいずれも棄却する。 5 訴訟費用は第1,2審を通じてこれを3分し,その1を控訴人の,その余を 被控訴人の各負担とする。
出典
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