国家賠償請求控訴事件

事件の基本情報

裁判所名古屋高等裁判所
事件番号令和5(ネ)570
判決日2025-03-07
分類行政
判決種別判決
判決文が挙げた条文国家賠償法1条1項、憲法24条、憲法24条2項、憲法98条2項

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点及びこれについての当事者の主張
争点及びこれについての当事者の主張は、原判決57頁18行目の「登録パ
ートナーシップ制度」を「パートナーシップ制度」に改め、後記4のとおり当
審における控訴人らの補充主張を付加するほかは、原判決の「事実及び理由」
の第2の4に記載のとおりであるから、これを引用する。
4 当審における控訴人らの補充主張
⑴ 本件諸規定が同性婚を認めていないことの違憲性
同性婚を認めていない本件諸規定は、憲法24条、14条1項に違反する
ものであるが、同性婚を法律婚制度から排除するという状態は、原判決が説
示するとおり、同性カップルに対して、その関係を国の制度によって公証し、
その関係を保護するのにふさわしい効果を付与するための枠組み(本件枠組
み)の不存在を包摂するものである。
しかしながら、原判決が本件枠組みすら与えていないという限度で憲法2
4条2項、14条1項に違反すると判断したことは、本件枠組みの具体化と
して法律婚制度ではない別制度の新設があり得ることを意味するものである
が、法律婚制度とは異なる制度の新設によって、原判決が指摘した違憲性を
解消することはできない。
すなわち、同性カップルに法律婚制度とは異なる制度を新設するという立
法政策は、法的効果の差異を必然的にはらみ、諸外国で法律婚制度とは異な
る制度を設けたことによって、かえって差別意識・スティグマの強化・固定
化がされ、オーストリアの憲法裁判所が2017年(平成29年)12月4
日に異性間関係と同性間関係とを婚姻と登録パートナーシップという2つの
法制度によって区別することは、性的指向等の個人の属性を理由とする差別
を禁止する平等原則に違反するという判断をしたほか、異なる制度を採用し
ていた諸外国でも同様の判決が相次ぎ、法律婚制度と異なる制度を採用した
国が続々と法律婚制度へ移行しており、2023年(令和5年)2月の国連
人権理事会における普遍的定期的審査(UPR)では、アメリカ、メキシコ、
カナダ、デンマーク、アイスランドの5か国が、我が国に同性間の法律婚制
度の導入(以下「同性婚の法制化」ともいう。)を勧告しているように国際社
会から見ても、我が国に過渡的な法律婚制度とは別の制度の必要はなく、同
性婚の法制化が必要と判断されている。婚姻の本質である両当事者が永続的
な精神的及び肉体的結合を目的として真摯な意思をもって共同生活を営むと
いう関係を公証し、保護するという法律婚制度の目的に照らしても、同性カ
ップルに法律婚制度とは異なる制度を設ける正当な根拠はなく、かえって異
なる制度を設けると、その制度を利用することによって性的指向等の強制的
な暴露につながる危険性があるだけでなく、異なる制度を設けるために膨大
な立法作業が必要になるなどの弊害が生じる。さらに、婚姻を男

主文(判決文より)

1 本件各控訴をいずれも棄却する。
2 控訴費用は控訴人らの負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。