事件の基本情報
| 裁判所 | 最高裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 昭和59(オ)103 |
| 分類 | 民事 |
| 判決種別 | 判決 |
この事件の代理人
- 申請(検察官)
争点(判決文より)
争点を絞つて審理され、 検察官申請の証人H(H証言)、H写真及び証人I(I証言)の各証拠調がなされ、 第一二回公判期日をもつて、一応、検察官申請の証拠調の段階を終了し、その後、 弁護人申請の証拠調の段階に入り、証人L(L証言)、同K(K証言)、同M(M 証言)及びKフイルム並びにL撮影の写真(乙第四五号証。以下「L写真」という。) の各証拠調がなされ、更に、第一八回公判期日に検察官の申請で読売写真の証拠調 がなされ(なお、同公判期日において、検察官は、第一行為を訴因に追加する旨訴 因変更の請求をしたが、結審段階であること等を理由に許されなかつた。)、第二 〇回公判期日に弁論が終結され、第二一回公判期日に前記有罪判決が言い渡された。 6 次いで、刑事控訴審の審理は、昭和五一年一月二八日の第六回公判期日で弁 論が終結され、同年四月五日に前記無罪判決が言い渡された。刑事第一審判決は、 被上告人自身がE巡査部長に対し殺意をもつて暴行を加えた事実の立証がない(第 - 4 - 二行為は消火行為である。)としながらも、被上告人と覆面姿の二、三の者、更に その他の数名の者との順次共謀を認めて前記のとおり被上告人を傷害致死罪で有罪 としたのに対し、刑事第二審判決は、殺人と目される第二行為及び順次共謀のいず れの事実をも認めず、刑事第一審判決が訴因に掲げられていない第一行為について 共謀の事実を認めたのは、審判の請求を受けない事実について判決をした違法があ るとして、右第一審判決を破棄し、被上告人を無罪としたものである。 二 原審は、右事実関係に基づき、次の理由により、検察官の本件公訴の提起・ 追行は違法であると判断した上、被上告人が上告人に対し、沖縄の政府賠償法(一 九五六年立法第一七号)、沖縄の復帰に伴う特別措置に関する法律(昭和四六年法 律第一二九号)及び国家賠償法に基づき、慰謝料金三〇〇万円及び弁護士費用金五 〇万円並びに慰謝料額に対する昭和四六年一二月八日(本件公訴提起の日)から支 払ずみまで年五分の割合による遅延損害金の支払を求める限度で、被上告人の本訴 請求を認容すべきものとし、これと同旨の第一審判決を正当として控訴棄却の判決 をした。 1 まず、被上告人が起訴された当時において、検察官のした証拠の検討及び評 価の適否について考えてみると、 (一) H写真は、Kフイルムと比較検討すると、その証拠価値は減殺され、同フ イルムの撮影者Kを取り調べていれば右の判断は確実なものになつたのに、捜査に 非協力的であつたとはいえ、Kを取り調べることなく、H写真に証拠価値があると 判断したのは相当でない。 (二) 読売写真の下段の写真自体に被上告人の暴力行為は写されていないし、K やLらから事情を聴取していれば右写真に証拠価値がないと判断し得たのに、これ を取り調べることなく、右
主文(判決文より)
原判決を破棄する。 本件を東京高等裁判所に差し戻す。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。