事件の基本情報
| 裁判所 | 最高裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 昭和63(あ)130 |
| 分類 | 最高裁 |
| 判決種別 | 判決 |
この事件の代理人
争点(判決文より)
本件の争点は、そ の犯人が被告人であるか否かの一点に帰するところ、第一審判決は、犯人と被告人 との同一性に疑いがあるとして被告人に無罪を言い渡したが、原判決は、検察官の 事実誤認の論旨を容れて第一審判決を破棄し、右公訴事実と同旨の犯罪事実を認め、 被告人を懲役一年二月に処した。 二 事件及び捜査の経過 本件記録から窺われる事件及び搜査の経過は、概ね以下のとおりである。 1 Aは、本件当時小学四年生であり、本件マンションg号棟k号室に両親と共 に居住していたものであるが、昭和六〇年七月一三日(以下昭和六〇年については、 月日のみを記すことがある。)午後六時ころから午後六時三〇分ころまでの間、一 見外人(白色人種)風の容貌でありながら日本語を流暢に話す若い男から本件の被 害を受けた。その際、本件マンションの管理人であり、f号棟h号室に居住するB (以下「B」という。)は、たまたま、f号棟二階に通ずる階段踊り場を通り掛か り、そこにいるAと犯人を見掛け、犯人と言葉を交わしたが、犯行には気付かない ままその場を通り過ぎた。他方、被告人は、アメリカ人の父と日本人の母との間に 福岡県で出生し、以来日本国内で生育し、昭和五九年一〇月ころから本件マンショ ンf号棟i号室に祖父や母親と共に居住していたものである。 2 Aは、本件被害のことを当初は誰にも告げなかったが、被害の翌々日の七月 一五日、通学先の学校で、同級生のC(以下「C」という。)とD(以下「D」と いう。)に本件被害の事実を告げたことから、その話が担任教師に伝わり、同月一 六日夕刻、同教師からAの母E(以下「E」という。)に連絡された。そこで、E がAに問いただしたところ、Aは被害の事実を認めるとともに、犯人は本件マンシ ョンに住む外人風の若い男であると告げた。そのため、EがBに右被害の事実を伝 - 2 - えて、本件マンションの住人中に右のような若い男がいるかどうかを尋ねたところ、 Bは本件マンションの住人で右の特徴に当てはまる人物は被告人だけであると答え るとともに、a警察署j派出所に右被害発生の事実を通報し、駆けつけた警察官に 対しても、犯人は被告人と思われる旨を申し立てた。このため、ほどなく、被告人 は、警察官によりa警察署に任意同行を求められて取調べを受け、同日夜右警察署 で行われた面通しの結果、Aが、被告人が犯人であることに間違いないと認めたの で、本件犯行の容疑により緊急逮捕されるに至った。 3 なお、A及びBは、いずれも、捜査段階及び第一、二審において、一貫して 犯人は被告人であると断定する供述をしている。一方、被告人は、緊急逮捕されて 以来、本件犯行を否認していたが、七月二六日に司法警察員に対し、次いで同月三 一日には検察官に対して、本件犯行を自白し、その旨の供述調書が作成された。し かし、被告
主文(判決文より)
原判決を破棄する。 本件控訴を棄却する。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。