事件の基本情報
| 裁判所 | 大阪高等裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 令和1(ネ)1187 |
| 分類 | 知的財産 / 著作 |
| 判決種別 | 判決 |
| 判決文が挙げた条文 | 著作権法2条1項10号、著作権法29条1項、著作権法112条1項 |
この事件の代理人
- 佐藤進(被告代理人)/福岡県弁護士会
争点(判決文より)
争点(当審追加請求に関するものを除く。以下同じ。) (1) 著作権侵害関係 ア 控訴人が本件ビデオの著作権を有するか (ア) 控訴人は,被控訴人に対し,原告撮影ビデオの著作権を譲渡したか (争点1) (イ) 被控訴人は,著作権法29条1項により本件ビデオの著作権を取得 したか(争点2) - 3 - イ 被控訴人による本件ビデオの複製について控訴人が許諾したか(争点3) ウ 被控訴人及び原審被告P2らが本件ビデオを複製,頒布するおそれがあ るか(争点4) (2) 著作者人格権侵害関係 著作者人格権侵害のおそれの有無(争点5) 4 争点に関する当事者の主張 当審における控訴人の主張を後記5に加えるほか,原判決「事実及び理由」 第3の1から5まで(原判決3頁23行目から7頁21行目まで。ただし, 原判決6頁22行目から26行目まで及び7頁9行目から12行目までを除 く。)に記載のとおりであるから,これを引用する。 5 当審における控訴人の主張 (1) 争点2(被控訴人は,著作権法29条1項により本件ビデオの著作権を取 得したか)について 原告撮影ビデオの「映画製作者」は控訴人であり,被控訴人ではない。し たがって,被控訴人は,著作権法29条1項により本件ビデオの著作権を取 得していない。 ア 被控訴人は,映画の著作物を製作する意思を有していないこと 被控訴人は,ビデオの内容を最終的に決定していない。控訴人が,新郎 新婦や関係者と打合せをして,当日の事情を踏まえ,映画の著作物を製作 している。すべての裁量は控訴人にあった。 また,控訴人は,原告撮影ビデオについて,最終的なプログラムの脚本 を書いた上で,製作を行った。映画の著作物の製作は,思い付きで行うも のではなく,全ての段取りは脚本に集約されている。 イ 被控訴人は,映画の著作物の製作に関する法律上の権利義務が帰属する 主体となる者とはいえないこと エフ・ジェイホテルズと被控訴人との委託契約は,あくまでも当事者間 - 4 - における契約にすぎず,最終的な納品義務が被控訴人にあることを意味す るにすぎない。したがって,著作権法上の「映画製作者」の認定において 特段意味を有する事実とはいえない。 ウ 被控訴人は,映画の著作物の製作に関する経済的な収入・支出の主体と なる者とはいえないこと 控訴人は,映画の著作物の製作の目的を達成するために,必要な設備投 資を行い,またそれら機材を購入して保有し,それらを利用して映画の著 作物を製作した。したがって,経済的な収入・支出の主体は控訴人という べきである。 エ 音楽著作権料に関する支払の状況も勘案すべきであること 著作権法2条1項10号の「発意と責任を有する者」とは,法律(著作 権法等)や契約を守って映画を製作する者に限られるというべきであると ころ,本件では,被控訴人は
主文(判決文より)
1 本件控訴を棄却する。 2 控訴人の当審における追加請求をいずれも棄却する。 3 当審における訴訟費用は,控訴人の負担とする。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。