事件の基本情報
| 裁判所 | 大阪高等裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成31(ネ)784 |
| 判決日 | 2020-02-27 |
| 分類 | 民事 |
| 判決種別 | 判決 |
| 判決文が挙げた条文 | 民法709条 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
争点及び争点に対する当事者の主張 ⑴ 前提事実,争点及び争点に対する当事者の主張は,後記⑵の過失相殺の規 定の適用及び類推適用の当否(当審において新たに加わった争点)に係る当 事者の主張並びに後記第3の1⑵及び2⑴ウにおいて当裁判所の判断を示す 当審における控訴人らの補充主張のほかは,原判決「事実及び理由」中の第 2の2及び第3(当審において審理の対象とはなっていない原審共同被告ら の責任及び控訴人らの責任能力の有無に係る部分を除く。なお,以下では, 便宜上,争点番号は,原審のものによる。)のとおりであるから,これを引 用する。 ⑵ 過失相殺の規定の適用及び類推適用の当否 - 2 - (控訴人Aの主張) ア 仮に控訴人Aの行為が,亡Dに対する不法行為に該当するとしても,以 下の 諸事情に照らすと,亡Dや被控訴人らに生じた損害に ついて控訴人らが負担すべき額を決する上で,亡Dを含む被控訴人ら側 の過失割合を8割から9割とする過失相殺の規定の適用及び類推適用が されるべきである。 そもそも,自殺は,亡Dの意思的行為であり,亡Dの自殺発生には, その心因的要因も寄与している。 また,亡Dは,G教諭に対し,控訴人らの行為について,「大丈夫」, 「ぼくもやっている」と言い,また,「いじめはない」という趣旨の申 出も行っており,控訴人らの行為に対する打開策がとられる機会を自ら 閉ざしている。 さらに,亡Dは,9月29日の体育祭での出来事においても,亡Dが 自らはちまきで手を縛られることを申し出た上で,これが実行されてお り,また,蜂を唇の上に置かれた件についても,蜂を食べるという罰ゲ ームが明らかで,参加したくない者は参加しなくてもよい状態において, 亡Dがこれに参加して,じゃんけんに負けたにもかかわらず,これを拒 否したため,亡Dの唇の上に蜂が置かれたものであり,亡Dにおいて, 控訴人らの行為を誘発したという落ち度がある。 加えて,亡Dの家庭環境は良好とはいえず,亡Dの自殺の発生につい て家庭環境が作用していることも否定できず,亡Dの両親である被控訴 人らにおいても,亡Dの監護養育に係る注意義務を怠ったという落ち度 がある。 そのほか,被控訴人Eが亡Dに対し,控訴人らを悪い友達であると決 めつけ,控訴人らと亡Dとの間の友人関係を断ち切ろうとしており,控 訴人らの亡Dに対する行為の発生原因として,被控訴人Eの上記行為が - 3 - 作用していた。 イ なお,過失相殺とは,発生した損害を加害者と被害者との間において公 平に分担させるという公平の理念に基づく制度であり,当事者間の公平を 維持するためには,故意の不法行為でも減額を相当とする場合があり得る から,学説上,被控訴人らが主張するように,故意の不法行為について当 然には過失相殺の対象から除外すべきものとはされていない
主文(判決文より)
1 原判決を次のとおり変更する。 2 控訴人らは,被控訴人らそれぞれに対し,連帯して,201万9568円 及びうち183万9568円に対する平成27年4月4日から,18万円に 対する平成23年10月12日から各支払済みまで年5分の割合による金員 を支払え。 3 被控訴人らのその余の請求をいずれも棄却する。 4 訴訟費用は,第1,2審を通じ,これを10分し,その1を控訴人らの負 担とし,その余を被控訴人らの負担とする。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。