損害賠償請求控訴事件

事件の基本情報

裁判所知的財産高等裁判所
事件番号令和7(ネ)10037
判決日2025-10-16
分類知的財産 / 著作
判決種別判決
判決文が挙げた条文民法709条

この事件の代理人

争点(判決文より)

争点及び争点に関する当事者の主張
前提事実、争点及び争点に関する当事者の主張は、原判決3頁4行目末尾に
「「本件各動画」においては、被告の氏名等が無断で使用されているものがあ
った。」を加えるほか、原判決の「事実及び理由」の第2の1及び2(原判決
2頁12行目から11頁19行目まで)記載のとおりであるから、これを引用
する(ただし、Aに関する部分(本件通知26及びAの損害に関する主張部分)
を除く。)。
3 当審における原告らの補充主張(本件通知10、11、13及び14を除く
本件各通知の違法性)
⑴ 著作権侵害通知フォームについて
ア 原判決は、グーグルが著作権侵害通知フォームの必要事項に記載があれ
ば、無条件に動画を削除していたとは認められないとした上で、著作権侵
害がないのに著作権侵害通知フォームにより通知することが通知の対象者
との関係で直ちに違法とはいえないと判断している。しかし、著作権侵害
通知がされると、対象とされた動画は原則として直ちに削除され、却下さ
れるのは例外的な事例にすぎない。通知者は、通知が正確であることを確
認したうえでこれを行う注意義務を負うべきである。このように考えるの
が大阪高裁令和4年10月14日判決(甲1)や虚偽の申立てを排除しよ
うとしているグーグルのポリシー(甲37、38)の趣旨に沿うものであ
って、原判決のように「専ら不当な目的で著作権侵害通知フォームからの
通知がされた場合」に限定して違法性を認めるのは合理的理由がない。
イ 被告による本件通知1及び26から28までは、被告の著作権侵害を通
知するものではなく、パブリシティ権侵害を申告するものである。パブリ
シティ権は、著作権とは性質を全く異にする権利であるから、これらの通
知には、「権利が侵害されると思われるとする相応の事実関係及び根拠が
記載されていた」ということはできない。
ウ 被告の氏名は著作物ではなく、100万人もの登録者数を有する被告は、
ユーチューブの専門家として高度の注意義務を負っている。ユーチューブ
上には「その他の法的問題」という選択肢があったにもかかわらず、被告
がこれを見落とし、「適切なフォームがなかった」から著作権侵害通知フ
ォームによる通知をした旨の被告の主張は不合理である。本件における被
告の著作権侵害通知は、グーグルーのポリシー等において無効なDMCA
要請の例として挙げられている事例(甲37・44頁、甲38・45頁)
とも一致している上、原判決言渡し後の被告の言動(甲60)等からも、
被告による通知の目的が自分に対する批判を封殺するためのものであった
ことは明らかである。
エ 仮に、被告が「その他の法的問題」の選択肢を見落としたのだとしても、

主文(判決文より)

1 本件控訴をいずれも棄却する。
2 控訴費用は控訴人らの負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。