事件の基本情報

裁判所大阪高等裁判所
事件番号令和2(ネ)1492
判決日2021-02-18
分類知的財産 / 意匠
判決種別判決
判決文が挙げた条文意匠法37条1項、意匠法39条、意匠法39条2項、意匠法39条3項

この事件の代理人

争点(判決文より)

争点
(1) 本件意匠と被告意匠の類否(争点1)
(2) 被告製品のケースの製造,販売による本件意匠権侵害の成否(争点2)
(3) 被控訴人の損害の有無及び額(争点3)
4 争点に関する当事者の主張
後記5において当審における控訴人の主張を加えるほか,原判決「事実及び
理由」第3に記載のとおりであるから,これを引用する。
5 当審における控訴人の主張
(1) 本件意匠と被告意匠の類否(争点1)
ア 特許庁の判定
控訴人が令和元年7月26日,特許庁に対し,被告意匠と本件意匠に
ついて判定を請求したところ,特許庁は,同年12月20日,被告意匠
は本件意匠及びこれに類似する意匠の範囲に属しないと判定した。
この判定の結果は本件訴訟においても十分に考慮されるべきである。
イ 需要者が注目する部分について
データ記憶機は一般に,目に付きにくい場所に設置されて使用される
ため,いったん設置されてしまえばそこに放置されるから,製品の使用
時に需要者がこれを積極的に見る機会はほとんどない。したがって,需
要者が注目する部分を認定するに当たり,使用時の製品の見え方に偏っ
て認定するのは誤りであり,需要者が現実に製品の選択を行う購入時の
製品の見え方を十分に考慮すべきである。そして,製品サンプルを手に
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取る,製品パッケージに付された製品画像を視認する,製品のウェブ
ページを視認するといった購入時の視認の態様を考慮すると,製品の正
面,平面及び側面における形態の差異はいずれも美感に大きな影響を与
えるのであり,需要者の注意を惹く程度は,縦置きの場合の正面,平面
及び左右の側面が同程度であると考えるのが相当である。なお,需要者
によっては,データ記憶機をインテリアとして扱い,使用時に目に付き
やすい位置にあえて設置する場合もあると考えられるが,この場合には,
様々な方向から見えるように設置することになり,特定方向からの見え
方が重視されることはない。このように,購入態様及び使用態様を総合
的に勘案すると,需要者の注意を惹く程度については,縦置きの場合の
正面,平面及び左右の側面が同程度であると考えるのが相当であり,こ
れを基に本件意匠の要部を認定すべきである。
ウ 要部の認定について
乙1意匠,乙2意匠及び乙5意匠に見られるとおり,データ記憶機の
製品の正面や平面を平坦とすることはありふれており,また,乙51の
「外付けハードディスクに使用されるケース」の意匠(以下「乙51意
匠」という。)にも,「平面から正面へとつながる角は,側面視円弧状
に湾曲しているとともに,平面から背面につながる角は直角に折れ曲
がっている」ことが示されている。したがって,本件意匠の基本的構成
態様(C3)は,ありふれており,本件意匠の要部と見ることはできない。
エ 類否の判断について
前記のと

主文(判決文より)

1 本件控訴を棄却する。
2 控訴費用は控訴人の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。