事件の基本情報

裁判所大阪高等裁判所
事件番号令和3(ネ)446
判決日2021-07-27
分類高裁
判決種別判決
判決文が挙げた条文国家賠償法1条1項、所得税法26条

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点及び当事者の主張
争点及び当事者の主張は,後記4のとおり当審における当事者の補充主張
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(争点1について)を付加するほかは,原判決「事実及び理由」中第2の4及
び5(5頁19行目から19頁13行目まで)に記載のとおりであるから,こ
れを引用する。
4 当審における当事者の補充主張(争点1について)
控訴人の主張
ア 地方税法が課税庁及び納税義務者の事務手続の簡素化を図っていること
を理由に,本件見解①に相応の合理性があると認めることは,失当である。
そもそも,本件通達は,事務の軽減を図るために,ある程度画一的に不
動産貸付業に該当するか否かを判断することができるように設けられたも
のであり,そこで手続や要件を定めたことによって,十分に課税庁及び納
税義務者の事務手続の簡素化は図られている。そして,本件通達自体に,
本件国税資料のみによっては不動産貸付業に関する基準を満たすかどうか
を認定することが困難なものについては,照会書等による調査をしなけれ
ばならないことが明記されている。
本件では,確定申告書等に記載された不動産所得に係る収入金額に消費
税等を含むか否かが明らかでなく,かつ,仮に消費税等を含むのであれば,
税抜きの当該収入金額が1000万円を下回り,不動産貸付業に該当しな
い可能性が生ずるのであるから,被控訴人において,確定申告書等の記載
内容について控訴人に照会することが,本件通達上,ひいては職務上求め
られるべき注意義務である。
イ 他の自治体における課税実務や,裁判例や学説等が見当たらないなどの
事情は,本件府税事務所長等の注意義務を判断する上で参照されるもので
はない。むしろ,本件通達は,基準を満たすか否かを認定することが困難
なものについては,本件国税資料のみによることなく,必要に応じて照会
書等の調査を行うべきことを明示していることを,十分に斟酌しなければ
ならない。
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被控訴人の主張
ア 前記 アについて
租税制度は,効率性や簡素性の要請にも適合する必要があるところ,国
税資料で賦課事務を完結させることが個人事業税の本旨であり,国税資料
の記載が十分でない場合のほか,いたずらに調査範囲を拡大すべきではな
いとの考えは,十分に合理性を有するというべきである。本件通達の「第
3 調査」も,本件国税資料による調査を原則とし,本件国税資料によっ
ても基準に該当するか否かの判断が困難なものについて,照会書等による
調査等を行う旨が定められているにすぎず,また,本件見解①による場合
であっても,本件国税資料のみでは収入要件を満たすか否かが判断できな
い場合はあり,照会等の方法により確認することが予定されている。
したがって,本件通達の内容は,むしろ,本件国税資料の記載が十分で
ない場合のほかは,いたずらに調査範囲を拡大すべき

主文(判決文より)

1 本件控訴を棄却する。
2 控訴費用は控訴人の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。