事件の基本情報
| 裁判所 | 大阪高等裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 令和4(行ケ)5 |
| 判決日 | 2022-10-14 |
| 分類 | 高裁 |
| 判決文が挙げた条文 | 憲法56条2項、憲法98条1項 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
争点 本件定数配分規定が憲法に違反して無効であるか否か 4 争点に関する原告らの主張 ⑴ 憲法56条2項、1条、前文1項第1文は人口比例選挙を要求している。 本件定数配分規定は、令和3年9月登録日の選挙区間における議員1人当た りの選挙人数の最大較差が3.019となっていたものであって、上記の人 口比例選挙の要求に反しており、憲法98条1項により無効である。 ⑵ 参議院議員選挙の定数配分規定の合憲性について、従前の判例は、①当該 定数配分規定の下での選挙区間における投票価値の不均衡が、違憲の問題が 生ずる程度の著しい不平等状態(いわゆる違憲状態)に至っているか否か、 ②上記の状態に至っている場合に、当該選挙までの期間内にその是正がされ なかったことが国会の裁量権の限界を超えるとして当該定数配分規定が憲法 に違反するに至っているか否かという判断枠組みを採ってきたとされる。 しかし、上記①が肯定されれば当該定数配分規定は憲法98条1項により 無効とされるべきであり、更に上記②の判断を要するとする点は不当である。 また、選挙の違法性判断の基準時は選挙時であるから、選挙後の立法府の 検討過程は上記判断における考慮要素にならず、従前の判例もそのように判 断していた。しかし、最高裁令和2年(行ツ)第78号同年11月18日大 法廷判決・民集74巻8号2111頁(以下「令和2年大法廷判決」とい う。)は、判例変更をする旨明示せず、判例変更の理由を示すこともなく、 問題とされた選挙より後の立法府の検討過程において選挙区間における較差 の是正を指向する姿勢が失われるに至っていないことを考慮し、問題とされ た定数配分規定の下での選挙区間における投票価値の不均衡は違憲状態にあ ったとはいえない旨判断したが、その法論理は成り立たず、上記基準時につ いての判例変更は不当である。したがって、上記基準時については、令和2 年大法廷判決に拘束されず、従前の判例により本件選挙時と解すべきである。 ⑶ 令和2年大法廷判決の判断枠組みによるとしても、本件選挙当時の定数配 分規定は、次のとおり、憲法に違反するに至っており、無効である。 最高裁平成23年(行ツ)第51号同24年10月17日大法廷判決・民 集66巻10号3357頁(以下「平成24年大法廷判決」という。)及び 最高裁平成26年(行ツ)第155号、第156号同年11月26日大法廷 判決・民集68巻9号1363頁(以下「平成26年大法廷判決」という。) は、いずれも問題とされた選挙当時の選挙区間における投票価値の不均衡が 違憲状態であった旨判断し、その状態を解消するためには、都道府県を選挙 区の単位とする方式を改めるなど、選挙制度の仕組み自体を見直す立法的措 置が求められる旨を判示した。最高裁平成29年(行ツ)第47号同年9月 27日大法廷判
主文(判決文より)
1 原告らの請求をいずれも棄却する。 2 訴訟費用は原告らの負担とする。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。