事件の基本情報
| 裁判所 | 大阪高等裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 令和6(う)429 |
| 判決日 | 2024-11-25 |
| 分類 | 高裁 |
| 判決種別 | 判決 |
| 判決文が挙げた条文 | 刑事訴訟法110条、刑法202条、憲法13条 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
争点に対する判断の項の第1で述べるところは 相当であり、被告人が、共犯者2名との間で、被害者の殺害を共謀したと認定 した原判決に事実の誤認はない。 すなわち、原判決第1の犯行は、当時長野県内の病院に入院していた被害者 を、転院を装って退院させた上、東京都内のマンションの一室まで搬送し、そ の搬送途中又は同マンションの室内で殺害し、その後、死亡診断書を偽造して 病死を装い、速やかに遺体を火葬して殺害の証拠を隠滅するという計画を立て た上、その計画のとおり実行されたものである。当時東北地方で医師として勤 務していた被告人は、同じく東北地方で医師として勤務していた共犯者(以下、 単に「共犯者」ともいう。)とその母親である共犯者(以下、単に「母親」と いい、上記共犯者と母親を併せて「共犯者ら」という。)が、共犯者の父親で、 長年精神障害により入退院を繰り返すなどしていた被害者を疎ましく思い、そ の死を望んでいるという事情を知っていた。その上で、被告人は、平成23年 2月初め頃から約一月間にわたり共犯者とメールのやり取りをする中で、被害 者が退院後すぐに死亡することを前提に、これに伴う被害者の死亡届の提出と 火葬に関する手続等について話し合い、死亡診断書を偽造することを前提に、 誰の名義で死亡診断書を作成するかといったことを話し合っている。被告人と 共犯者の上記メールのやり取りは、被害者を殺害することを前提に、死亡診断 書の偽造や速やかな火葬を実現する方法等について話し合っているものとしか 理解できないものである。そして、被告人は、原判決第1の犯行に当たり、福 祉車両を借り受け、退院した被害者と共犯者を新幹線の大宮駅まで迎えに行き、 被告人が運転する同車両に被害者と共犯者を乗せて前記マンションに連れて行 くという、犯行において不可欠な役割を果たしている。 以上によれば、被告人は、約一月間にわたる共犯者とのメールのやり取りに より、被害者を殺害し、その証拠を隠滅する具体的な計画を二人で練り上げ、 その実行に当たって不可欠な役割を果たしたのであるから、被告人と共犯者が お互いに相手が被害者を殺害したと供述していて、実行犯がどちらであるか不 明であることを考慮しても、共犯者らとの共謀は優に認められる。 2 弁護人は、被告人は被害者を他の病院に転院させるという共犯者の話を信じ ていたと主張する。しかし、既に述べたとおり、前記メールのやり取りは、被 害者が退院後すぐに死亡することを前提とするものである。被害者を実際に転 院させると信じていたのであれば、被害者が退院後すぐに死亡することを想定 したやり取りをするはずはない。また、死亡診断書の偽造に関するやり取りは、 殺害を前提とするものとしか考えられない。したがって、被害者を転院させる という共犯者の話を信じていたという被告人の原
主文(判決文より)
本件控訴を棄却する。 当審における未決勾留日数中190日を原判決の刑に算入する。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。