一般乗合旅客自動車運送事業事業計画変更認可処分等取消請求控訴事件

事件の基本情報

裁判所東京高等裁判所
事件番号令和1(行コ)241
判決日2020-02-06
分類高裁
判決種別判決

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点」及び「争点に関する当事者の主
張の要旨」は,後記3を加えるほかは,原判決「事実及び理由」第2の1ない
し4に記載のとおりであるから,これを引用する。
ただし,16頁21行目の「しかし,」の後に,以下のとおり加える。
「本件処分1は,同法15条1項に基づく一般旅客自動車運送事業の事業計画
認可処分であるところ,同法30条4項は,そもそも,一般旅客自動車運送
事業の許可や事業計画変更認可を受け,当該事業を営む者に対して,同条1
項ないし3項に規定する「行為」の停止又は変更を命じることができるとす
る規定であって,本件処分1の根拠規定ではないから,控訴人らの上記主張
は失当である。さらに,」
3 控訴人らの当審における主張
⑴ 本件処分1の取消しの訴えの原告適格について
以下に述べるとおり,社会経済情勢の変化に伴う関係法令の成立や,道路
運送法に基づく各制度の存在に照らすと,道路運送法の趣旨・目的は,地域
公共交通網を確保し,これを維持・発展させることであるところ,地域公共
交通網は,事業者がなくては成立し得ないことから,同法は,単に利用者の
利益を保護するだけではなく,事業者が運行する路線を安定的かつ継続的に
維持することを内容とする個別具体的な営業上の利益を保護する趣旨を含む
ものと解される。
したがって,控訴人らは,本件処分1の取消しの訴えの原告適格が認めら
れる。
ア 道路運送法15条1項の趣旨について
道路運送法1条の目的規定には,平成12年改正後も「道路運送の総
合的な発達を図」るとの文言が残されているところ,道路運送の総合的
な発達のためには,道路運送事業者の安定的な経営が確保されることが
不可欠である。また,上記改正前の「道路運送事業の適正な運営及び公
正な競争を確保するとともに」との文言は,上記改正により「道路運送
事業の運営を適正かつ合理的なものとする」との文言に修正されたとこ
ろ,同法1条の「道路運送事業の運営を適正かつ合理的なものとし(中
略)道路運送の総合的な発達を図」ることには,公正な競争の確保と道
路運送に関する秩序の確立を含むといえるから,同法15条1項は,道
路運送事業者において運行する路線を存続するための安定的かつ継続的
な事業を行うことを内容とする営業上の利益はなおも保護する趣旨であ
る。
道路運送法が,旅客の利便を阻害していることを理由とする改善命令
制度(同法31条)とは別に,事業者の行為である「競争」を対象とし
て,同法30条2項において「一般旅客自動車運送事業の健全な発達を
阻害する結果を生ずるような競争をしてはならない」と定めており,こ
の文言が,平成12年改正及び平成18年改正を経ても,特段変更され
ていないことからすれば,同法は,上記各改正後も,事業者の公正な競
争の確保や道路運送の秩序の確立との趣旨を維持

主文(判決文より)

1 本件各控訴をいずれも棄却する。
2 控訴費用は,控訴人らの負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。