事件の基本情報
| 裁判所 | 東京高等裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 令和1(行コ)156 |
| 判決日 | 2020-02-06 |
| 分類 | 高裁 |
| 判決種別 | 判決 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
争点及び争点に関する当事者の主張は,次項 のとおり当審における控訴人の主張を付加するほかは,原判決の「事実及び理 由」欄の「第2 事案の概要」の1ないし4に記載のとおりであるから,これ を引用する。なお,略称は原判決の例による。 3 当審における控訴人の主張 指定医制度は患者本人の意思に基づかない入院医療や行動制限など患者の 人権に対する重大な制約を伴う医療を行うことを前提としたものであるから, 入院や行動制限等の判定を担う指定医が患者の人権にも十分に配慮した医療 を行うに必要な資質を備えることは必須の要請であり,当該資質は,指定医 として指定される際はもとより,指定後に指定医として患者を診断ないし治 療する際にも当然に要求される。そして,指定医の資質に関する判断は,法 を所管し,法的側面を含めた精神医療の実情に通じた厚生労働大臣の最もよ く行い得るところであるから,指定医としての「職務を行うのに必要な知識 及び技能を有すると認められる者」(法18条1項柱書き)という要件の具体 的内容及び判断材料の選定並びに要件該当性の判断は,法の趣旨に基づく厚 生労働大臣の広範な合理的な裁量に委ねられているものと解すべきである。 厚生労働大臣が定めた審査基準である別紙「指定医事務取扱要領」は,候 補者が常時勤務する医療機関に常時勤務する指定医の指導のもとに「自ら担 当として診断又は治療等に十分な関わり」を持ち,原則として,当該患者の 入院から退院までの期間,継続して診療に従事した症例について報告するこ とを求めており(指定医事務取扱要領2 のア及びイ),これを具体的に整理 すると,①初診時,患者及び家族に対して問診(面接)を行い,その時点に おける臨床症状(精神症状)や現病歴を把握し,検査による身体疾患の除外 を行い,病名を診断し,診察結果を患者に説明して,入院させる判断をした こと,②入院中に,投薬や治療法等の治療計画を立案遂行し,その経過を観 察したこと,③退院後に向けた療養指導を経て,患者を退院させる判断をし たことを要し,上記①ないし③の全ての場面において(継続性),申請者自身 が患者に直接接して観察・思考し(直接性),自ら判断したこと(主体性)が 要求され,これらを充足することによって初めて「自ら担当として診断又は 治療等に十分な関わり」を持ったといえるのであり,このことは,いわゆる チーム診療体制の下で診断又は治療等を行う場合も同様である。 本件症例において,①初診時の問診,臨床症状(精神症状)や現病歴の把 握,検査による身体疾患の除外,病名の診断,患者に対する診察結果の説明 などの医療行為のうち,各種検査以外の大部分を行ったのはA医師であり, 被控訴人が自ら行ったと主張する神経診察も,実際にはB医師ら研修医が行 い,被控訴人は,同医師らに対する指導ないし助言
主文(判決文より)
1 本件控訴を棄却する。 2 控訴費用は控訴人の負担とする。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。