各損害賠償等請求控訴事件

事件の基本情報

裁判所知的財産高等裁判所
事件番号令和7(ネ)10039
判決日2025-10-30
分類知的財産 / 商標
判決種別判決
判決文が挙げた条文憲法31条
当事者控訴人 合同会社Vega被控訴人楽天グループ株式会社

この事件の代理人

争点(判決文より)

争点は、以下のとおりである。これに関する当事者双方
の主張は、当審における控訴人の補充的主張を後記2のとおり加えるほか、原
判決「事実及び理由」第2の3(2)(7頁)及び原判決別紙5「主張整理表」
(27頁~)に記載のとおりであるから、これを引用する。
【争点】
(1) 解除権行使制限特約の有無(争点1)
(2) 「継続的契約の法理」による解除権行使の制限の有無(争点2)
(3) 違約金を課す上で修正対応依頼が必要であったか(争点3)
(4) 損害(争点4)
2 争点に関する控訴人の補充的主張
(1) 争点1(解除権行使制限特約の有無)について
本件においては、被控訴人は、本件契約の内容を規定する違反点数ガイ
ドラインに修正対応依頼をすることが定められている(STEP2)にもか
かわらず、被控訴人はこれをせず、出店者側に是正の機会を一切与えること
なく、一方的に加点・契約解除をしており、到底許されるものではない。
(2) 争点2(「継続的契約の法理」による解除権行使の制限の有無)につい
て
ア 被控訴人は、控訴人や控訴人代表者が販売した商品について任意に調査
購入を行い、同商品に付された「M」や「L」のマークが訴外会社(任
天堂株式会社)の登録商標であるとの通知を同社から受けたとするが、
同社は控訴人に対して警告書の送付や訴訟提起をしていない。本件商品
が訴外会社の本件商標権を侵害するとの評価はあくまで同社の私的見解
にすぎず、被控訴人が主張する商標権侵害も、同社の私的見解を鵜呑み
にしたものである。
イ また、本件商品は購入後いずれもキャンセル処理されており、社会に流
通していない。商標権侵害となる「使用」に該当するためには、指定商
品への表示・流通が必要であり、本件ではこの点を欠くから、商標の
「使用」には当たらない。仮に違反行為があったとしても、それは軽微
なものであり、本件契約の解除は、実質的流通・被害が存在しないにも
かかわらずされたものであるから、比例原則違反、信義則違反の解除で
あって、正当なものではない。
ウ 被控訴人は、控訴人代表者との間で、令和2年10月に本件契約の更新
をしたにもかかわらず、そのわずか1か月後に本件契約を解除しており、
背信的なものであるといえ、当該解除に正当な理由は認められない。な
お、被控訴人は、控訴人に対し、違約金として10万円を請求している
が、制度上許される違約金の最大額は300万円であり、それにもかか
わらず本件では10万円の請求にとどまっている。このことは、被控訴
人が本件の違反を重大なものとは理解していなかったことを表しており、
本件契約の解除の相当性が疑問であることの傍証になる。
エ 本件契約の解除は、デジタルプラットフォーム取引の支配構造と出店者
保護の欠如、優越的地位の濫用、下請法趣旨抵触、善管注意

主文(判決文より)

1 本件控訴を棄却する。
2 控訴費用は控訴人の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。