事件の基本情報
| 裁判所 | 東京高等裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 令和1(ネ)2243 |
| 判決日 | 2020-02-26 |
| 分類 | 民事 |
| 判決種別 | 判決 |
| 判決文が挙げた条文 | 国家賠償法1条1項、憲法13条、憲法14条1項、憲法24条、憲法24条2項、民法750条、民法767条2項 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
争点及び各争点に関する当事者の主張は,後記3のとおり補正し, 当審における控訴人らの補充主張を後記4のとおり付加するほかは,原判決の 「事実及び理由」中「第2 事案の概要」の1から7までに記載のとおりであ るから,これを引用する。 3 原判決の補正 原判決3頁1行目の「いずれも日本人であり」を「それぞれ日本人の男性 と女性であり」と改める。 原判決8頁10行目の「日本人」を「同制度によって外国人配偶者の氏を 戸籍法上の氏として称することを届け出た日本人」と改める。 4 当審における控訴人らの補充主張 ⑴ 憲法14条1項違反について ①日本人同士の婚姻の場合には本件旧氏続称制度がない結果,戸籍法上の 氏として婚姻前の氏を称することが認められていない。これに対し,②日本 人同士の離婚の場合は婚氏続称制度(民法767条2項,戸籍法77条の 2)が設けられ,③日本人が外国人と婚姻した場合は届出により外国人配偶 者の氏に変更することができ(戸籍法107条2項),④外国人と婚姻して 戸籍法107条2項の届出に基づき外国人配偶者の氏に変更していた日本人 が離婚した場合は届出によりその氏を変更の際の氏に変更することができて (戸籍法107条3項),いずれの場合も民法上の氏と異なる戸籍法上の氏 を選択することが認められている。そして,上記①の場合も,上記②ないし ④で氏の選択を認める理由となったのと同程度の不都合を生ずるおそれがあ るのに,上記①の場合にのみ婚姻前の旧氏を称することを戸籍法が認めない のは,法の欠缺であり,憲法14条1項に違反する合理性のない差別に当た る。この欠缺を立法で補うことは,最高裁判所平成26年(オ)第1023号 同27年12月16日大法廷判決・民集69巻8号2586頁(夫婦同氏制 国賠訴訟大法廷判決)の「氏の選択に関し(中略)仮に,社会に存する差別 的な意識や慣習による影響があるのであれば,その影響を排除して夫婦間に 実質的な平等が保たれるように図ることは,憲法14条1項の趣旨に沿うも の」という判示に合致するものである。 ⑵ 憲法13条違反について 日本法でも,結婚の有無について問うことはセクシュアルハラスメント に該当するとされており,婚姻状態の有無に関する情報はプライバシー情 報に当たって,それを意に反して問うことは違法とされている。そして, 婚姻によって配偶者の氏を称することとした控訴人Dは,創業者兼代表取 締役である a の商業登記簿に旧姓を併記しているところ,会社の取締役の 旧姓併記は婚姻によって氏を変えた者だけが利用できる制度であり(商業 登記規則81条の2),同控訴人は,自らが法律婚の状態にあるという情 報をみだりに第三者に開示されたことが明らかである。また,控訴人Aは 婚姻による改姓を周囲に言えない状況が続いているが,本件旧氏続称
主文(判決文より)
1 本件控訴をいずれも棄却する。 2 控訴費用は控訴人らの負担とする。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。