事件の基本情報
| 裁判所 | 東京高等裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成30(行コ)213 |
| 判決日 | 2020-03-25 |
| 分類 | 高裁 |
| 判決種別 | 判決 |
| 判決文が挙げた条文 | 憲法13条、憲法19条 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
争点及びこれに対する当事者の主張 ⑴ 争点及びこれに対する当事者の主張は,次のとおり補正し,後記⑵におい て当審における当事者の補充主張を摘示するほかは,原判決「事実及び理由」 欄の第2の3(原判決20頁14行目から21行目まで)及び第3(原判決 20頁22行目から30頁末行まで)(ただし,いずれも控訴人Bの本件B 懲戒処分の取消請求に関する部分を除く。)に記載のとおりであるから,こ れを引用する。 ア 原判決23頁5行目の「必要性,合理性という」を「必要性や合理性の 有無という」と改める。 イ 同30頁12行目から13行目の「平成17年度から平成21年度まで」 を「平成17年から平成21年まで」と改める。 ⑵ 当審における当事者の補充主張 ア 本件各処分の適法性について (控訴人らの主張。ただし,控訴人Bの主張は,国賠法1条1項に基づく損 害賠償請求との関係でのものである。) 本件通達,本件職務命令及び本件各処分が憲法19条に違反している ことについて 都教委は,卒業式等における不起立者を皆無にするために本件通達を 発し,校長の職務命令を一律に介在させることで,控訴人らの不起立を 職務命令に違反する非違行為として顕在化させ,君が代斉唱時に国旗に 向かって起立しない者に対し懲戒処分をするだけでなく,勤務先校長等 をも連座させて再発防止研修を受けさせ,不起立を繰り返した場合の免 職処分をも視野に入れた機械的な累積加重処分を行っている。都教委の 不起立者を皆無にするという目的に照らすと,本件通達,職務命令,処 分及び研修は,それぞれが独立して存在するものではなく,有機的に相 互に関連して存在するものであり,不起立者を皆無にするという目的に 向けた一連のものとして機能しているとみることができる。そして,機 械的な累積加重処分の論理的帰結として,不起立者は最終的に免職処分 を受けることが想定されている。 こうした一連の指導及び処分は,当該不起立者の内心に執拗に踏み込 み,追い詰めていくものであり,起立させるという都教委の政策目的に 基づき教育者の専門的良心や教育的営みを変更させる一つの強制的な 「制度・装置」として機能している。 そして,このような機能を持つ上記一連の措置は,自己の歴史観や世 界観を含む思想等により忠実であろうとする教師に対し,自らの思想や 信条を捨てるか,それとも教職員としての身分を捨てるかの二者択一を 迫るものであり,その思想及び信条を制約し,侵害するものであって, 思想及び良心の自由を直接的かつ実質的に侵害するものとして憲法19 条に違反する。
主文(判決文より)
1 原判決主文第2項のうち,控訴人Aの請求に係る部分を次のとおり変更 する。 ⑴ 東京都教育委員会が平成21年3月31日付けで控訴人Aに対してし た懲戒処分を取り消す。 ⑵ 控訴人Aのその余の請求を棄却する。 2 控訴人Bの本件控訴を棄却する。 3 訴訟費用は,第1審及び第2審を通じてこれを2分し,その1を控訴人 らの負担とし,その余は被控訴人の負担とする。
出典
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