事件の基本情報
| 裁判所 | 東京高等裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 令和1(行コ)302 |
| 判決日 | 2020-11-04 |
| 分類 | 高裁 |
| 判決種別 | 判決 |
| 判決文が挙げた条文 | 所得税法34条1項 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
争点及び争点に関する当事者の主張は,原判決3頁24 行目の「競売」を「競馬」に改めるほかは,原判決の「事実及び理由」中「第 2 事案の概要等」2及び3に記載のとおりであるからこれを引用する。 4 当審における控訴人の主張 ⑴ 馬券の的中による払戻金に係る所得の所得区分が,「営利を目的とする 継続的行為から生じた所得」(所得税法34条1項)として雑所得に該当 するかは,行為の期間,回数,頻度その他の態様,利益発生の規模,期間 その他の状況等の事情を総合考慮して判断するのが相当であるところ(最 高裁平成27年判決,最高裁平成29年判決),原判決は,本件競馬所得 のうち,通常馬券の的中による払戻金に係る所得(以下「通常馬券に係る 所得」という。)が「営利を目的とする継続的行為から生じた所得」に該 当すると判断した。しかしながら,継続的行為に該当するといえるために は,馬券の購入行為の「期間」,「回数・頻度」,「その他の態様」としての 「方法」,「選別」及び「購入額」などの考慮要素から,「偶然性の影響の 減殺や長期間に及ぶ全体的な収支から利益を考えるという長期的視点」に 立った購入態様であると評価できるか否かによって決されるべきもので ある。回収率(期待回収率)が100%を超えるように馬券を選別して購 入し続けることで,実際の回収率が100%を超えた値に収束するには, それ相応の長期間,多数回,頻繁に馬券を購入しなければならず,そうす ると,馬券の「購入額」についても,極めて多額のものでなければならな い。したがって,継続的行為該当性の判断においては,「その他の態様」 としての馬券の購入額が重要な考慮要素となっているというべきである。 被控訴人の通常馬券の購入額をみると,平成22年分から平成26年 分までの5年間でみた場合,約3200万円から約9700万円という規 模であったことが認められるが,被控訴人の通常馬券の購入額の規模は, ①継続的行為該当性が肯定された先例の各最高裁判決では馬券の購入額 が約3億4500万円(民事事件で判明する年分を含めると約9900万 円)から約21億7400万円であったのに対して,②継続的行為該当性 が否定された裁判例では馬券の購入額が約1700万円から約2億29 00万円であったことからすると,上記②の規模にとどまることが明らか である。したがって,被控訴人の通常馬券の購入額は,極めて多額であっ たとはいえないので,その他の事情を考慮しても,継続的行為該当性は認 められない。 ⑵ 営利目的該当性の判断においては,「利益発生の規模,期間その他の状 況等」が考慮要素であるところ,どの程度の事実関係が認められれば営利 目的該当性が肯定されるのかという点については,通常,馬券の払戻金が 偶発的な一時の所得に過ぎないものであることからすれば,偶
主文(判決文より)
1 原判決中控訴人敗訴部分を取り消す。 2 上記の部分につき,被控訴人の請求をいずれも棄却する。 3 訴訟費用は第1,2審とも被控訴人の負担とする。
出典
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