殺人、死体遺棄

事件の基本情報

裁判所宇都宮地方裁判所 刑事部
事件番号令和5(わ)381
判決日2026-01-15
分類民事
判決文が挙げた条文刑事訴訟法181条1項、刑法10条、刑法21条、刑法45条、刑法190条

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

本件の争点等
被告人は、平成30年頃、当時勤務していた会社でAと知り合い、平成31年頃
に交際を開始したが、令和2年11月、Aに内緒で、Aとの間の第1子を出産して、
特別養子縁組に応じ、その後、後述のとおり、Aに内緒で、Aとの間の第2子、第
3子を順次妊娠、出産した。
本件の争点は、①被告人が第3子を殺害したか、②被告人が第2子を殺害してそ
の死体を遺棄したか、③本件各犯行時、被告人が完全責任能力であったか心神耗弱
の疑いが残るか、である。
2 第3子事件について(争点①)
⑴ 被告人は、令和5年7月17日の深夜、当時の被告人方アパートの駐車場で、
一人で第3子を出産し、第3子は、間もなくその場で死亡したところ、司法解剖の
結果によれば、死因は頭蓋内損傷であり、頭蓋内には広範囲な皮下血腫、頭蓋骨骨
折、広範囲な外傷性クモ膜下出血等があった。これらの損傷だけからでも、その場
にいた被告人が第3子の頭部を複数回にわたり地面に打ち付けるなどして殺害した
ことがうかがわれる。
そして、被告人は、逮捕当日(令和5年7月23日)の逮捕前に行われた取調べ
において、第3子の首を絞めたり頭を駐車場のコンクリートに何度も打ち付けるな
どして殺した旨供述している。この被告人の捜査供述は、上記のような第3子の頭
部の損傷状況や第3子の首に複数の表皮剥脱があることと一致する上、取調べに当
たった警察官からの誘導なく述べられたもので、取調べの場で急に思い付いたもの
とはいい難い、具体的なものでもあり、信用できる。
⑵ これに対し、被告人は、当公判廷では、出産後第3子を抱き上げたが、貧血で
意識を失い、気が付くと、第3子が地面に落ちて死んでいた旨供述する。しかし、
この被告人の公判供述は、第3子の頭部等の損傷状況と整合しない上、仮にこれが
本当であれば、取調べでわざわざ第3子を殺したなどと自分の罪を大きくするうそ
を言う必要はないから、信用できない。
⑶ 以上によれば、被告人が第3子を殺害したと認定できる。
3 第2子事件について(争点②)
⑴ 被告人の捜査供述について
ア 供述要旨等
被告人は、令和4年6月2日(事件当日)、当時の居室内で、一人で第2子を出
産し、第2子は間もなくその場で死亡し、現在までその死体は発見されていない。
この点に関し、被告人は、捜査段階において、第2子を妊娠・出産してから殺害を
決意するまでの心境について供述した上で、事件当日の午後4時7分頃から午後5
時14分頃までの間に、居室内で第2子の首を絞めて殺害し、午後5時40分頃か
ら午後7時44分頃までの間に、その死体をゴミ袋に入れて自宅近くの草むらに置
いてきた旨供述するが、この供述は、以下の理由で十分信用できる。
イ 客観的状況との整合
被告人の捜査供述は、客観的状況とよく整合している。
すなわち、①被告

主文(判決文より)

被告人を懲役12年に処する。
未決勾留日数中600日をその刑に算入する。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。