事件の基本情報
| 裁判所 | 札幌高等裁判所 刑事部 |
|---|---|
| 事件番号 | 令和7(う)97 |
| 判決日 | 2026-02-19 |
| 分類 | 高裁 |
| 判決種別 | 判決 |
| 判決文が挙げた条文 | 刑法25条1項、刑法62条1項、刑法63条、刑法68条3号、刑法190条 |
この事件の代理人
- 吉田康紀(被告代理人)/札幌弁護士会
争点(判決文より)
争点と原判決の結論的判断等 原審弁護人ら(当審弁護人らと同一である。)は、Aによる死体遺棄は被 害者の頭部をC方に持ち帰った7月2日午前3時頃をもって終了したという べきであるから、同月3日以降に死体遺棄幇助罪が成立することはあり得ず、 そうでないとしても被告人がAによる死体遺棄を容認して幇助したとは評価 できないと主張した。また、死体損壊幇助についても、原審弁護人は、被告 人は、Cにビデオ撮影を依頼した時点で、被害者の頭部を損壊するというA の意図を認識しておらず、また、そもそもCによるビデオ撮影行為がAによ る死体損壊を幇助したとはいえない上、被告人がCにビデオ撮影を依頼した 行為がAによる死体損壊を容易にしたともいえず、幇助行為とは評価できな いなどといい、被告人は無罪であると主張した。 これに対し、原判決は、死体遺棄幇助につき、Aによる死体遺棄は、Aが 被害者の頭部をC方に持ち帰った時点をもって終了するものでなく、警察官 がC方に臨場した頃まで継続して成立するものと認め、また、被告人は、7 月3日になって初めてAが被害者の頭部をC方に持ち帰っていたことを認識 したとの合理的疑いは残るものの、同日以降、Aの死体遺棄を容認して幇助 したといえると認定評価し、死体損壊幇助につき、被告人は、Aからビデオ 撮影を依頼された時点で、Aが死体損壊に及ぶとの情を認識し、その後、C にビデオ撮影を依頼するなどした原判示の行為により死体損壊を幇助したと 認定評価した。 原判決が認定した罪となるべき事実の要旨は、次のとおりである。すなわ ち、「被告人は、C方(当時)において、娘である原審分離前の相被告人A と同居して生活していたものであるが、 1 Aが、7月3日から同月24日午前8時45分頃までの間、C方におい て、かねて殺害した被害者の死体の胴体から切断し同所に持ち込んでいた 同人の頭部を継続して隠匿し、もって死体を遺棄した際、その情を知りな がら、上記の間、自己が居住する同所において、Aの前記隠匿を容認し、 もって同人の死体遺棄の犯行を容易にさせて幇助し、 2 Aが、同月7日午後8時18分頃から同日午後8時24分頃までの間、 同所において、多機能ナイフ等を使用するなどして、被害者の頭部から右 眼球を摘出し、もって死体を損壊した際、これに先立つ同日、C方浴室に おいてビデオ撮影しながら前記死体損壊をすることを計画していたAから、 同ビデオ撮影をするよう求められ、その情を認識しながら、同日午後7時 32分頃から同日午後7時43分頃までの間に、Cに対し、LINEメッ セージを送信するなどしてAの前記求めを伝えて同ビデオ撮影を依頼し、 これを承諾したCに、同日午後8時18分頃から同日午後8時24分頃ま での間、同所において、Aの前記死体損壊の場面をビデオ撮影させ、もっ て同人
主文(判決文より)
原判決を破棄する。 被告人を懲役6月に処する。 この裁判が確定した日から2年間その刑の執行を猶予する。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。