事件の基本情報
| 裁判所 | 大津地方裁判所 刑事部 |
|---|---|
| 事件番号 | 令和6(わ)544 |
| 判決日 | 2026-03-02 |
| 分類 | 民事 |
| 判決種別 | 判決 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
争点に対する判断) 1 弁護人は、被告人が本件各犯行以前に書いたノートや携帯電話機のメモの内容 が一般的な感覚では理解困難であることを指摘しつつ、「守護神様」について言 及する被告人の供述を踏まえ、「守護神様」との対話により犯行を決意した被告 人について、何らかの精神疾患により行動を制御できないか、その制御が困難な 状態であったから、本件各犯行当時、被告人は責任能力がなかったか又は心神耗 弱状態にあったと主張する。 2⑴ 被告人の本件各犯行当時の精神状態に関して、捜査段階において精神鑑定を 行ったB医師は、法廷で次のとおり証言した。 ア 精神障害の有無について 被告人は、発達障害的な特性は有しているが、現在の一般的な診断基準に 当てはめると、自閉スペクトラム症や注意欠陥多動症といった発達障害であ るとの診断には至らない。そのほかに統合失調症や妄想性障害を含めて精神 障害があった可能性はない。本件各犯行当時の被告人には、対人的・情緒的 関係の欠落、人間関係を発展・維持させていくことの困難さ、同一性への固 執、習慣への頑ななこだわり、きわめて限定され執着する興味といった発達 障害に特徴的と思われる傾向が指摘できるほか、他罰的、上からの批判的言 動に対して激しい批判で応酬する、常識の欠如、自身の考えを正しようとし ない、といった特徴は、被告人の従前の性格傾向と考えられる。 イ 犯行に至った心理について 上記の発達障害的な特性と従前の性格傾向は相互に関連しているところ、 これらが相まって、就労の失敗等の社会での不適応を国へと責任転嫁し、保 護観察期間中に保護司を殺害することは国への反撃だと考え、本件犯行動機 の形成がなされた。 ウ 「守護神様」について 被告人が「守護神様」の声と自身の頭の中での考えを明確に区別できてい ないこと、「守護神様」が告げる内容は被告人の考えと矛盾しないものであ ること、「守護神様」の声は被告人にとって都合の良いタイミングで聞こえ てくることなどから、この「守護神様」の声は統合失調症等に由来する幻聴 とは異なり、自身の考えの一部をあたかも外から聞こえてくるように感じて いただけである。発達障害の傾向を持つ者にこのような症状はしばしばみら れることである。被告人は、自分の頭の中でやり取りしている一部を別の人 格のように考えて、それを「守護神様」と名付けていると考えられ、その声 が聞こえるというのは知覚の問題で、聞こえてくる内容は被告人自身が考え ているものである。「守護神様」に関する事情は本件犯行の動機形成や犯行 の意思決定には特段の影響を及ぼしていない。 ⑵ B医師は、精神科医として鑑定意見を述べているところ、その公正さや能力 に疑いを生じさせる事情はない。被告人との多数回の面接や心理検査等の結果 に加えて、被告人が書いたノートの記載内容や
主文(判決文より)
被告人を無期懲役に処する。 大津地方検察庁で保管中の折りたたみナイフ1本(同庁令和7年領 第206号符号629)及び深山刀1本(同庁令和7年領第207 号符号1)を没収する。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。