窃盗被告事件

事件の基本情報

裁判所静岡地方裁判所 刑事部
事件番号令和4(わ)409
判決日2026-03-11
分類民事

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点に対する判断】
第1 弁護人の主張等
弁護人は、①E協同組合F及びG外港売場(以下「本件外港売場」という。)に船
主会社が所有する漁船から水揚げされた冷凍カツオは、判示各記載の未計量の冷凍
カツオ(以下「本件冷凍カツオ」という。)を含め、全てE協同組合の管理者の単独
占有下にあることを前提に、②本件冷凍カツオの一部については、E協同組合の管
理者が、被告人に対し、サービス品又は補填品として提供することを黙示に承諾し
ていたから、これを搬出する行為は窃盗の実行行為に該当せず、③被告人において、
そのような承諾があると認識していたから、本件冷凍カツオの一部の搬出行為につ
いては、窃盗の故意がなく、その限度で、共犯者らとの間の共謀も認められないと
主張する。
しかしながら、当裁判所は、判示のとおり、①本件冷凍カツオは、H株式会社(判
示第1)、株式会社K(同第2)又はM株式会社(同第3)(以上、3社を併せて「本
件船主会社」という。)が所有し、その各代表者がE協同組合の管理者と共同占有す
るものであるから、②本件冷凍カツオを本件船主会社の各代表者の承諾なく本件外
港売場から搬出した被告人らの行為は、窃盗の実行行為に該当するとともに、③被
告人には、窃盗の故意及び共犯者らとの間の共謀が認められると判断した。以下、
その理由について補足して説明する。
第2 当裁判所の判断
1 関係証拠によれば、以下の事実が認められる。
⑴ 本件外港売場では、寄港した船主会社所有の漁船から冷凍カツオが水揚げさ
れると、E協同組合市場部業務第三課の職員である競り人において、競りの方法に
より、購入者(仲買人。以下「仲買人」という。)、購入数量、購入単価等を決定
し、続いて、同じく第三課の職員である帳付け人において、冷凍カツオの計量作業、
計量証明書の発行等を行い、その後、仲買人が委託した運送会社の従業員において、
貨物自動車に購入分の冷凍カツオを積載して搬出するという流れで冷凍カツオの取
引が行われていた。第三課課長は、船主会社との水揚げ日程の調整や、E協同組合
職員らの管理、船主会社への売上数量や金額の報告等を行っていた。
⑵ 仲買人は、追って、冷凍カツオの購入代金をE協同組合に支払い、E協同組
合は、その代金から、水揚げ量に応じた口銭(報酬)を差し引いた上で、残額を船
主会社に支払っていた。
⑶ 船主会社は、自社の従業員や、委託した問屋会社の従業員を冷凍カツオの水
揚げ作業に立ち会わせたり、水揚げ作業の手伝いをさせたりして、競りの状況等を
監視・監督していた。
2⑴ そこで検討すると、本件外港売場における冷凍カツオの取引の流れ、購入
代金の支払方法、船主会社の水揚げ作業への関与の程度等の上記1で認定した事実
関係を踏まえれば、船主会社が、E協同組合に対し、本件外港売場に水揚げした

主文(判決文より)

被告人を懲役3年に処する。
未決勾留日数のうち370日をその刑に算入する。
この裁判が確定した日から4年間その刑の執行を猶予する。
訴訟費用は被告人の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。