事件の基本情報
| 裁判所 | 熊本地方裁判所 人吉支部 |
|---|---|
| 事件番号 | 令和4(ワ)36 |
| 判決日 | 2026-01-28 |
| 分類 | 民事 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
争点は、次のとおりであるが、被告は、本件各請負契約について債務 不履行により解除されていることは争っておらず、主たる争点は⑴である。 ⑴ 被告が、原告らを欺罔して本件各請負契約を締結したか否か(主位的請求、 予備的請求(詐欺取消し)) ⑵ 本件各請負契約が訪問販売に当たるか否か(予備的請求)。 ⑶ 本件各請負契約について不実告知があるか否か(予備的請求)。 4 争点に対する当事者の主張 ⑴ 争点⑴(被告が、原告らを欺罔して本件各請負契約を締結したか否か)に ついて (原告らの主張) 次の各事情に照らせば、被告は、請負工事を遂行する意思も能力もないに もかかわらず、本件各請負契約を締結したものと認められる。 ア 被告の経済状況 被告は、本件各請負契約を締結した時点で、下請業者への支払ができな い程に資金が枯渇し、金融機関からの融資も受けることができず、かつ、 過去の事業に関連する多数の訴訟を提起され、8000万円を超える債務 を負っている状態であって、破綻寸前の状況であった。現に、原告らが、 支払った金員は、いずれもクレジットカード等の支払いに充てられており、 本件各請負契約の履行には用いられていない。 イ 工事の施工体制等 被告は、下請業者の確保、総工費の算出、原告らに対する見積書の交付、 建築確認申請のための図面の作成や宅地調査等の請負業者として本件各 請負契約を履行するために一般的に行われる手順をいずれも履践せず、短 期間の間に立て続けに本件各請負契約を締結して契約金を交付させてお り、工事にも着手していない。 ウ 原告D請負契約の締結経緯等 原告Dは、本件水害によって、自宅を公費解体とすることとなっていた 際、被告のチラシを見て、球磨地域農業協同組合又は九州労働金庫のリバ ースモーゲージ制度の活用を依頼したところ、九州労働金庫であれば可能 であるとの返事であったため、原告D請負契約を締結した。 しかし、被告は、令和3年6月、リバースモーゲージ制度の利用は肥後 銀行のみであると判明したことから、原告Dの娘であるGと被告とで請負 契約を締結し直した。Gは、未公開株式を売却して請負代金を捻出するの に2か月程度が必要であったため、支払時期を令和3年9月6日と定めた が、被告は同年7月ころから代金支払を頻繁に催促するようになり、消費 者センターへ相談し、上記契約を解除した。 エ 原告A請負契約の締結経緯及び履行状況等 原告Aは、本件水害により、自宅が全壊し、被告のチラシを見て連絡を 取り、F工務に、建築用地の取得(費用は310万円)の仲介及び建物の 建築を目的として原告A請負契約を締結した。また、被告は、原告Aの家 だけは絶対に建てるなどと述べ、外溝整備費用として追加の100万円も 支払うよう要求している。 しかし、原告Aは、被告から紹介された土地上の建物が公
主文(判決文より)
1 被告は、原告Aに対し、金1001万円並びにうち金310万円に対する 令和3年4月20日から、うち金300万円に対する令和3年4月23日か ら、うち200万円に対する令和3年6月7日から、うち100万円に対す る令和3年6月8日から、うち91万円に対する令和5年2月25日からそ れぞれ支払い済みまで、年3分の割合による金員を支払え。 2 被告は、原告Bに対し、770万円並びにうち300万円に対する令和3 年10月12日から、うち400万円に対する令和3年11月2日から、う ち70万円に対する令和5年2月25日からそれぞれ支払い済みまで、年3 分の割合による金員を支払え。 3 被告は、原告Cに対し、220万円並びにうち200万円に対する令和3 年6月25日から、うち20万円に対する令和5年2月25日からそれぞれ 支払済みまで、年3分の割合による金員を支払え。 4 被告は、原告Dに対し、220万円並びにうち200万円に対する令和3 年3月23日から、うち20万円に対する令和5年2月25日からそれぞれ 支払済みまで、年3分の割合による金員を支払え。 5 被告は、原告Eに対し、627万円並びにうち金250万円に対する令和 3年8月10日から、うち170万円に対する令和3年10月7日から、う ち150万円に対する令和3年11月5日から、うち57万円に対する令和 5年2月25日からそれぞれ支払い済みまで、年3分の割合による金員を支 払え。 6 原告Aのその余の請求を棄却する。 7 訴訟費用は、いずれも被告の負担とする。 8 この判決は、第1項から第5項までに限り、仮に執行することができる。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。