事件の基本情報
| 裁判所 | 津地方裁判所 民事部 |
|---|---|
| 事件番号 | 令和6(ワ)384 |
| 判決日 | 2026-03-27 |
| 分類 | 民事 |
| 判決種別 | 判決 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
争点 (1) 原告を、本件育休後、副店長として復帰させ、相当期間経過後も店長職に就 かせないこと(以下、「本件措置」という。)が、育児休業、介護休業等育児又 は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律(以下、「法」という。)10条に 反し、違法・無効となるか否か (2) 原告に生じた損害額 3 争点に対する当事者の主張 (1) 争点(1)(本件措置が法10条に反するか否か)について (原告の主張) ア 被告による本件措置は、育休からの復帰時において店長職に空きがないこ とを理由として原告を店長職に就けないものであり、これは、法10条が禁 止する育休をしたことを理由とする不利益取扱いに当たる。したがって、給 与減額は無効であり、原告は差額賃金の請求権を有する。のみならず、被告 による本件措置は、不法行為にも当たる。 イ 被告は、原告の行動評価及び業績評価が低かった旨の主張をするが、被告 の指摘する原告の行動の問題点はいずれも当該事実自体がない上、そのよう な指摘や指導を受けたこともない。また、業績評価は、賞与査定のためのも のであり、店長職に復帰させるか否かについてこれを持ち出すこと自体が被 告の制度に反する。なお、原告の勤務する店舗は、社内目標自体が低い部類 であり、店舗業績は規模や場所にも左右されるのであるから、店舗業績は個 人の資質に直結する問題ではない。 (被告の主張) ア 法10条は育休後の原職復帰を義務付けるものではなく、復帰後、原職と は異なる職務や場所に配置する業務上の必要性がある場合には、不利益取扱 いに該当しない。育休取得者の休職期間中に、その役職を代替する従業員が いなければ円滑な業務遂行はできないが、休職から復帰したからといって代 替従業員を簡単に異動させられるはずがなく、休職する社員が相当期間、原 職に復帰できないことは当然に予想され、甘受すべきである。また、被告に おいては、社内規定に則り、原告も含めた育休取得者に対し、事前に、復帰 時の職位は必ずしも保証されず、職位が下がった場合は3か月間、調整手当 の支給により、給与差額を補償することを説明している。 イ 原告は、店長として店舗スタッフを統率し、営業目標に向けて活動すべき 立場であったにもかかわらず、他の従業員に対し、被告の営業目標設定が悪 いと話したり、有給休暇の取得ルールにつき、独自の解釈をして、被告の方 針と異なる説明をしたり、被告が人事制度の相談をしている社会保険労務士 は不祥事を起こしたことがあるなどと不確かな情報を伝えたりした。また、 原告が副店長を務める店舗は、2期連続で下から3番目の評価であり、エリ ア内ワースト2位であるなど、業績評価も低かった。 そのため、被告としては、原告の店長職への復帰は難しいとの判断になっ た。 ウ 現在の配置は、周辺エリアの店舗に関し、適
主文(判決文より)
1 被告は、原告に対し、令和6年9月から令和8年3月まで、毎月10日限り月 額2万2500円及びこれらに対する各支払期日の翌日から支払済みまで年3 分の割合による金員を支払え。 2 被告は、原告に対し、110万円及びこれに対する令和6年9月1日から支払 済みまで年3分の割合による金員を支払え。 3 原告のその余の請求を棄却する。 4 訴訟費用は、これを3分し、その1を原告の負担とし、その余を被告の負担と する。 5 この判決は、第1項及び第2項に限り、仮に執行することができる。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。