強盗殺人未遂、現住建造物等放火(変更後の訴因 住居侵入、強盗殺人未遂、現住建造物等放火)、窃盗

事件の基本情報

裁判所広島地方裁判所 刑事第1部
事件番号令和6(わ)813
判決日2026-03-03
分類民事

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

本件の争点は、⑴強盗殺人未遂罪の成否、具体的には、①被告人がB
に睡眠薬を飲ませて現金約1800万円を盗んだ行為は、昏酔強盗に該
当するか(争点①)、②被告人の放火行為は、Bに対する殺人未遂に該
当するか(争点②)、⑵住居侵入罪の成否(争点③)である。
2 争点①(昏酔強盗)について
⑴ 関係証拠によれば、被告人は、本件当日、少なくとも睡眠薬(ニト
ラゼパム、デエビゴ各1錠)及び抗精神病薬(オランザピン1錠)(以
下「睡眠薬等」という。)をすり潰し、その約半量を自ら持参した日
本酒に混入させてBに飲ませたこと、しばらくしてBは、普段とは異
なる急激な体のだるさや眠気を感じて北東側寝室のベッドに横になっ
たこと、その後、被告人は、同寝室に何度か出入りしながら押し入れ
の中に保管されていた現金約1800万円が入ったバッグを盗み、証
拠隠滅のために押し入れ内にライターで火を放ったが、Bはそのよう
な被告人の行動に全く気付かなかったことが認められる。
前記のとおり被告人は、Bに相当量の睡眠薬等をアルコールととも
に飲ませており、このような被告人の行為は、Bの意識作用に一時的
又は継続的障害を生じさせ、他人が財物を窃取しようとした場合にそ
のような事態を的確に認識し、これを阻止するための行動をとること
ができない状態(昏酔状態)に陥らせる現実的な危険性がある行為と
いえる。そして、Bが被告人の窃盗や放火行為に全く気付いていなか
ったことからすれば、Bは、被告人が飲ませた睡眠薬等の影響により
昏酔状態に陥り、被告人はこのようなBの状態を利用して現金約18
00万円を盗んだということができる。
また、被告人は、Bに飲ませた睡眠薬等の種類や量、効能等を十分
認識していた上、気付かれずに現金を盗むためにBに睡眠薬等を飲ま
せたことについては認める供述をしていることからすれば、被告人に
は昏酔強盗の故意も認められる。
⑵ これに対し、弁護人は、Bが火災に気付いて直ぐに逃げていること
から、Bは昏酔状態にはなかったと主張する。しかし、Bが被告人の
窃盗行為に気付くこともできない状態であったと認められる以上、そ
の後、Bが比較的早期に火災に気付き逃げることができたからといっ
て、被告人が現金を盗む時点でBが昏酔状態になかったとはいえない。
また、被告人は、7月25日にもあわよくば現金を盗もうと考えて、
Bに本件当日と同じ種類と量の睡眠薬等を飲ませたが、その際Bは椅
子に座ってうとうとする程度であったから、本件当日に睡眠薬等を飲
ませてもBは昏酔しないと思っていたと供述している。しかし、本件
当日、Bは飲酒していた上に、被告人は7月25日とは異なり睡眠薬
等を日本酒に混入させて飲ませており、睡眠薬等をアルコールと併用
した場合には睡眠作用が増強されることからすれば、Bが7月25日
と

主文(判決文より)

被告人を懲役18年に処する。
未決勾留日数中280日をその刑に算入する。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。